兵庫県内で今年、火災による死者が相次いでいる。1月以降に建物火災で亡くなった人は24人に上り、前年同期比でおよそ1・6倍。例年よりも飛び抜けて多いわけではないが、高齢者の犠牲が目立つ。夜間に逃げ遅れたとみられるケースが多く、各消防署は火元の確認や火災警報器設置の徹底を呼び掛けている。(井上太郎)
■死者すでに24人
神戸新聞社が県内24の消防局、消防本部、消防組合から聞き取るなどして調べた。建物火災による死者は、今月23日時点で川西市消防本部、神戸市消防局管内がいずれも最多の5人。伊丹市消防局=4人▽三木市消防本部=3人▽姫路市消防局=2人▽西宮市消防局、淡路広域消防事務組合、西はりま消防組合、北はりま消防本部、高砂市消防本部=各1人-と続いた。
死因調査によって今後、数字が変わる可能性はあるが、月別では1月が9人、2月は12人。昨年1~3月の死者数(15人)を既に超えた。今月23日時点の交通事故による死者数は22人で、火災死者数が上回るのは近年では異例だ。
年代別では、80代が最多の10人。年代不明の2人を除く死者22人中20人を60代以上が占めた。出火原因が分かっているものでは、ストーブなど暖房器具によるものが目立つ。
複数の死者が出た火災は夜間から未明にかけて発生した事例が多く、就寝中で避難が遅れたとみられる。神戸市消防局は「逃げ遅れないよう、住宅用火災警報器の点検も怠らないで」と注意を促している。
一方、東京消防庁も先月、火災死者が急増しているとして急きょ記者発表した。同庁によると、先月22日時点で東京都内の死者は26人。前年同期比で10人多かったという。
■ガスこんろ出火件数増加、「巣ごもり」が要因?
専門家が注視する東京消防庁のデータがある。新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年の都内の出火状況だ。火災件数は3694件で、同庁が統計を取り始めた1960年以来最少だったが、出火原因の上位五つのうち、「ガステーブル等」だけが前年を上回っていた。
考えられるのが、在宅時間の増加で、普段は料理をしない不慣れな人がこんろを使う機会が増えたこと。実際、テレワーク中にガステーブルを使おうとした住人が誤って魚焼きグリルのスイッチを入れ、仕事をしている間に内部の油かすから出火したケースがあった。「ガステーブル等」が要因の火災では、20歳未満による失火が目立つという。
元麻布消防署長で公益財団法人「市民防災研究所」(東京)の坂口隆夫事務局長(74)は「コロナ禍が2年に及び、在宅時間が増えたことは決して東京に限らず、住宅火災が相次ぐ一因になっている」と指摘。慣れない火の扱いには十分注意するよう呼び掛ける。
もう一つ、専門家が命を守る手段として強調するのが、住宅用火災警報器の設置だ。消防庁によると、兵庫県内の設置率は昨年6月時点で87・4%。全国平均(83・1%)を上回った。
ただ、各市町村が独自に定めた条例の基準に沿って必要な部屋に欠かさず設置されているかを示す「条例適合率」でみると一転、全国平均を2ポイント下回る66%にとどまった。
全ての住宅で警報器の設置が義務付けられて10年以上がたつ。坂口さんは「感知器の機能低下や電池切れが起きやすい時期に差し掛かっているので点検、交換作業も急務」としている。
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