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 兵庫県尼崎市は、教諭らの暴力に関する2021年度の「子どもの人権アンケート」の調査結果を発表した。児童の胸ぐらをつかんだ1件を体罰と認定したほか、特別支援学級の児童をトイレに約25分間閉じ込めるなどした6件を不適切事案とし、それぞれ厳重注意するとともに適切な指導方法を助言した。

 調査は市立尼崎高校での体罰問題を受け、各学校のいじめアンケートとは別に、子どもたちが教諭に受けた「体罰」「性的嫌がらせ」「言葉の暴力」を早期に発見し、再発防止を図る目的で、昨年度から年1回、児童生徒匿名で記入、郵送する方式で実施している。

 体罰と認定されたのは、検診の待ち時間中、おしゃべりをやめない児童にいらだって胸ぐらをつかんだ事案。教諭は訓告処分を受けた。

 一方、トイレへの閉じ込め事案について教諭は「児童が興奮状態で強い力でつかみかかってきたため、クールダウンさせる意図があった」と説明。身体的苦痛を与える行為ではなかったとして、市は体罰と認定しなかったが、教諭は児童を閉じ込めた上で「課題をしなかった理由」の説明を求め続けたという。稲村和美市長は「限りなく黒に近いグレー。市教委は特別支援学級の指導の実態が適切か検証してほしい」と求めた。

 市はこれを含め、教諭5人が関わった計6件を不適切と認定した。掃除時間中に遊ぶ児童をスマートフォンで撮影した▽不登校気味で別室登校をする児童を約4時間、教室に一人きりにさせた▽部活動に遅れて参加した部員を、大勢の部員の前で「カス〇〇(生徒の名前)」などと発言した▽部活動で生徒が真剣に練習していないと感じ、バットを地面にたたきつけるように投げた-などがあった。

 市教委は「当該教諭への指導はもちろんだが、アンガーマネジメント研修など再発防止に生かしていきたい」とした。

(広畑千春)

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