ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナに、孤児たちが集団で暮らせる養護施設を整備しようと、神戸市垂水区の一般社団法人「神戸国際支縁機構」が建設・運営費の寄付を募っている。紛争地の人々に手を差し伸べるのは困難を極めるが、理事長の岩村義雄さん(73)は「大海にパンを投じるような行いであっても、できる限りの支援をしていく」と迷いなく語る。
同機構は牧師の岩村さんが2001年に立ち上げ、米同時多発テロ以降、世界各地で難民支援や被災地ボランティアに取り組んできた。大規模な災害や紛争のたびに基金を立ち上げ、16年からはガーナやネパールなど10カ国以上に孤児の養護施設を建設している。
建設費は1棟当たり約100万円で、5、6人が生活する。入居後も1人につき毎月3千円の教育支援金を送っているという。
ウクライナについては今年2月、ロシアが軍事侵攻を始めた翌日に基金を設立。4月6日時点で、既に建設費を上回る約140万円が寄せられた。現地の情勢を見極めて、施設整備に向けて動き出す予定だ。
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だが紛争が長期化すれば、建設も運営も一筋縄にはいかない。
18年5月、内戦が続くシリア第2の都市アレッポに養護施設を建てた。イスラエルの爆撃で壊された幼稚園跡に整備し、3~11歳の5人が入居した。
ところが、その後も市街地で銃撃戦が続き、昼間に爆発が起きるたび、青い空が灰色に染まった。世話役のボランティアはわずか4カ月で首都ダマスカスへの避難を余儀なくされ、孤児たちは散り散りに。コロナ禍もあり、施設再開のめどは立っていない。
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困難を伴う紛争地での支援を継続させるには-。同法人で孤児支援の基金を担当する佐々木美和さん(30)は「現地の草の根の協力者とつながり続ける」ことが欠かせないと語る。
今回は首都キーウ(キエフ)から西に約350キロ離れたルーツィクでの開設を軸に検討している。佐々木さんが、日本に避難してきたルーツィク出身の20歳の女性と知り合ったからだ。
女性は大学で応用言語学、特に日本語と英語を熱心に学んでいた。3月中旬、隣国のポーランドから来日。現在は九州で、ウクライナ語を教えながら過ごす。同法人では施設の整備や運営に、女性の人脈を生かしてもらう考えだ。
キーウ近郊で多数の民間人の殺害が明らかになるなど、市民の命と暮らしは日々、脅威にさらされ続けている。女性は両親をルーツィクに残し、「今はまるで日本とウクライナの二つの世界を持っているよう」と、不安な心境を佐々木さんに明かしたという。
同法人は基金を少なくとも今年いっぱい募り、施設の建設費を上回る分は在日ウクライナ人たちの協力を得て現地に直接送金する方針。夫を亡くした女性や独居の高齢者、障害がある人たちに役立ててもらう予定という。佐々木さんTEL080・4267・4820
(井上太郎)

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