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北海道・知床半島の海岸付近で安否不明者を捜索するヘリコプター=24日午後0時47分
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北海道・知床半島の海岸付近で安否不明者を捜索するヘリコプター=24日午後0時47分
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北海道・知床岬先端付近の海上に浮かぶ観光船「KAZU 1」に搭載されていた救命具=24日午前(第1管区海上保安本部提供)
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北海道・知床岬先端付近の海上に浮かぶ観光船「KAZU 1」に搭載されていた救命具=24日午前(第1管区海上保安本部提供)

 北海道・知床半島沖のオホーツク海で観光船「KAZU 1(カズワン)=19トン」が浸水し、子ども2人を含む乗客24人と乗員2人が安否不明となった事故で、第1管区海上保安本部(小樽)は24日午後、知床岬先端付近の岩場などで発見救助した10人全員の死亡を確認したと発表した。男性7人と女性3人でいずれも大人とみられ、身元の特定を進めている。

 1管は業務上過失致死や業務上過失往来危険の疑いでの立件を視野に捜査。船は見つかっておらず、沈没した可能性が高いとみている。道警などと共に航空機や巡視船による周辺海域の捜索範囲を広げ、残る16人の発見を急いだ。地元の漁船が協力したほか、陸海空自衛隊がそれぞれ航空機を出した。海自は護衛艦を派遣した。

 国土交通省は24日午後、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)に対する特別監査を開始。同社の安全管理規程や運航基準の確認を進めた。運輸安全委員会の船舶事故調査官3人も現地入りした。

 斜里町幹部らによると、乗客名簿に北海道、福島、千葉、東京、岐阜、大阪、兵庫、香川、福岡の9都道府県13グループが含まれており、年齢は10歳未満から70代。また佐賀県の男性3人も乗船したとみられるが、代表者の居住地が東京になっていたという。

 1管によると、カズワンの乗組員2人は豊田徳幸船長(54)=斜里町=と、曽山聖(あきら)甲板員(27)=東京都調布市。昨年6月に斜里町の港で起きた座礁事故を巡り、海保は今年1月に業務上過失往来危険容疑で豊田船長を書類送検したが、刑事処分は出ていなかった。この事故を含め船は昨年2回の事故を起こしていたという。

 亡くなった10人は、カズワンが救助要請した海域から10キロほど北東の海上や岩場で見つかった。その後、斜里町内のグラウンドに運ばれ、待機していた救急車が医療機関などに搬送した。少なくとも5人は救命胴衣を着けた状態で発見。低温で体力を奪われた可能性がある。周辺では、カズワンに搭載されていた救命具が漂着していた。

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