総合 総合 sougou

  • 印刷
「天才学校」の子どもたちとオンライン福笑いで交流する学生ら=神戸学院大有瀬キャンパス
拡大
「天才学校」の子どもたちとオンライン福笑いで交流する学生ら=神戸学院大有瀬キャンパス
キルギスに開校した「天才学校」のエンブレム(エリビラ・ワリエワさん提供)
拡大
キルギスに開校した「天才学校」のエンブレム(エリビラ・ワリエワさん提供)
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 中央アジアのキルギス共和国に、日本の教育を取り入れた私立学校がある。掃除やごみの分別、部活動に率先して取り組む日本の子どもたちに感銘を受けた現地の教育者が4年前に開校した。校名がまたユニークで「TENSAI学校」という。日本語の「天才」から採用したとのことだが、その経緯とは-。(小川 晶)

 「上、ちょっと上。右。もう少し右」

 昨年12月、神戸市西区の神戸学院大有瀬キャンパス。キルギスとつないだオンラインイベントで、天才学校の子どもたちが、日本の正月遊びである福笑いに挑戦した。滑らかな日本語の指示がマイクを通じて伝わってくるたびに、同大の学生からどよめきが起こる。

 キルギスから同大に留学していたエリビラ・ワリエワさん(大阪市)の仲介で実現した交流事業。日本側から参加した男子学生(22)は「名前も聞いたことがない国で、こんなに上手な日本語をしゃべれる子どもたちがいるなんて」と笑った。

 一方で、天才学校という校名を聞いたときは、驚いたそう。「良くも悪くも、『何やそれ』と思ってしまった。『天才』という言葉があまりにも露骨な感じがして、何を教える学校なのかなと」

 天才学校の英語表記は「Kyrgyz-Japanese Private School TENSAI」という。2018年7月、キルギスの首都、ビシケクに開校し、幼稚園から高校までの課程に150人以上が在籍する。

 きっかけはその半年前、キルギスで教育事業を展開するジベック・シャラポワさんらの来日研修だった。キルギスでは専門のスタッフが担う清掃業務を、日本の学校では子どもたちが取り組んでいた。トイレ掃除を平等に分担し、自主的にごみを分別する姿に感心したという。

 シャラポワさんらは、放課後の部活動にも興味を持った。キルギスでは、午前中で授業が終わって帰宅するのが通例だが、治安が悪いため、子どもたちの遊ぶ環境に不安を抱く親が多いという。部活動があれば、子どもたちの放課後のケアになり、共働き家庭の負担軽減にもつながる-と考えた。

 この経験を基に開いた天才学校では、日本語の授業とともに、空手やダンス、チェスなどの部活動を導入した。奨学金制度を取り入れ、家庭にこもりきりになりがちな障害がある子どもたちの学習環境改善にも力を入れる。

 肝心の校名については、シャラポワさんから相談を受けたワリエワさんの案が採用されたという。「キルギスでは、子どもに対する親の愛情が特に深く、みんな『うちの子は天才だ』と率直に思っている。言葉の意味を知ったからといって、違和感を抱かれるような表現ではありません」と笑う。

 ワリエワさんは強調する。「子どもは、生まれたときに無限大の可能性を持ち合わせており、みんな『天才』なんです。そんな才能を、環境に左右されずに伸ばしてあげられるような学校になってほしい、という思いを込めました」

総合の最新
もっと見る
 

天気(5月26日)

  • 27℃
  • ---℃
  • 80%

  • 28℃
  • ---℃
  • 80%

  • 28℃
  • ---℃
  • 80%

  • 28℃
  • ---℃
  • 90%

お知らせ