ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、元町映画館(神戸市中央区元町通4)は、半世紀以上前にウクライナで撮影されたイタリア映画の名作「ひまわり」と、ウクライナ出身の監督が親ロシア派の占領地域を描いた「ドンバス」(2018年)を連続上映する。「ひまわり」の興行収入の一部をウクライナの人道支援の寄付にあて、映画館内には募金箱を設置する。
「ひまわり」はビットリオ・デ・シーカ監督作品。マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンというイタリアの大スターが第2次大戦によって引き裂かれた夫婦を演じた。
戦争が終わってもソ連戦線から帰らない夫を探し、妻はソ連南部ウクライナへ。彼女が広大なヒマワリ畑で見たのは、地元で新たな家族を築いた夫の姿だった。夫婦の姿を通し、戦争の残酷さ、不条理を訴える。印象的なヒマワリ畑は首都キーウ(キエフ)の南、約500キロのヘルソン州で撮影された。
一昨年、公開50周年記念に最新のデジタル技術で映像や音を修復したHDレストア版を上映する。
配給会社「アンプラグド」(東京都港区)の池田祐里枝さん(34)によると、3月初めに全国3館に声を掛けて上映を開始。以来、自主上映も含めると全国で130カ所以上で上映予定で「刻々と現地の状況が変わる中、映画のメッセージへの関心の高さを実感している」そう。
「ドンバス」は、ロシアの独裁政治に反対する作品が多いセルゲイ・ロズニツァ氏が監督。14年、ウクライナからの独立を宣言した親ロシア派の「分離派」が実効支配しているウクライナ東部ドンバス地方が舞台で、親ロシア派の工作でウクライナ系住民との分断が進む様子を描いたフィクションだ。
ある産婦人科病院では、ウクライナ系の医師が病院に配給された食料や薬などを私的に備蓄したように親ロシア派が偽装して院内に触れ回る。街頭では、捕虜になったウクライナ軍兵士を親ロシア派住民らが「ファシスト」と呼んで糾弾、暴力を加える。かと思えば分離派の幹部が一般市民を脅して自家用車を供出させる場面も。
フェイクニュース、プロパガンダ、暴力…まるで現在、ウクライナから入ってくるニュース映像を見ているかのよう。だが、映画が作られたのは侵攻より前の18年であり、映画は現実の予告だったのか、と思えてしまう。さらに言えば、製作スタッフも、野蛮な親ロシア派兵士を演じた俳優も、全員がウクライナ側。ウクライナ側から見た親ロシアの姿のどこまでが真実なのかとも考えさせられる。
元町映画館の林未来支配人(47)は「映画を通してウクライナ、ロシアについて知り、平和への願いとともに見てほしい」と話している。
「ひまわり」は14~20日。「ドンバス」は6月1~17日に上映。元町映画館TEL078・366・2636
(片岡達美)
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