兵庫県川西市教育委員会は３０日、市内の就学前施設で撮影し、動画投稿サイト「ユーチューブ」に保護者限定で公開予定だった園児の動画を誤って誰でも閲覧できるようにしていたと発表した。動画は同日削除し、現時点で悪用されたとの報告は出ていない。

　市教委によると、流出した動画は、川西こども園０、１、２歳児と多田保育所５歳児の計４クラス分で、各１０分程度。子どもが遊ぶ様子などが映っていた。

　市教委の職員が２５日午前０時に公開する設定でチェックを怠ったという。２６日未明に施設関係者から指摘を受け、同午前８時半ごろに限定公開に切り替えた後、３０日に削除した。

　同市では新型コロナウイルスの影響で保護者の行事参加が難しくなったことから、２０２１年１月ごろからユーチューブを活用して市立のこども園や保育所に通う園児の様子を動画で限定公開している。

　対象家庭には教育長名で謝罪文を送った。今後、関係者の処分を検討する。同課は「今後はこうした不手際がないよう、動画公開の必要性を含めて検討していきたい」とした。（久保田麻依子）