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出発式に臨んだ上田琳さん(左)と内田薫さん=東京都港区赤坂1、日本財団ビル
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出発式に臨んだ上田琳さん(左)と内田薫さん=東京都港区赤坂1、日本財団ビル

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、避難民を周辺国で支援する学生ボランティア30人の出発式が30日、東京都内であった。兵庫県出身の学生たちも「力になりたい」と参加。ポーランドなどの国境付近に2週間滞在し、障害者の避難の援助や支援物資の仕分けなどに当たる。

 日本財団ボランティアセンターが派遣。15人ずつの第1班が31日に、第2班は6月14日に日本を出発する。参加者はそれぞれ110人以上の応募者から志望動機や英語試験で選ばれた。

 第1班の兵庫県立大2年、上田琳さん(19)=西宮市=は「侵攻の報道を見ながら無力さを感じて」応募した。啓明学院中時代にカンボジアの病院などでボランティアを経験した。

 「貧しい国に医療を届けたい」と、将来は国際医療援助団体「国境なき医師団」で働く看護師を目指しているという。「患者の近くで痛みを共有し、医療につなげるのが看護。まだ専門知識や技術は足りないけれど、避難民に寄り添って話を聞き、少しでも心を楽にできたら」と意気込む。

 第2班の大妻女子大3年、内田薫さん(20)=埼玉県朝霞市=は明石市生まれ。高校時代に豪州を訪れた際、現地の小学生に原発に対する考えを聞かれ「無知と無関心を痛感した」という経験が原点だ。

 「自分の目で見て知ることで、課題が見える」と応募。同世代が選挙に無関心なことにも危機感があり、「私たちの投票が今後を決めると、今回の侵攻で実感した」という。現地での経験を同世代向けに、交流サイト(SNS)などで発信するつもりだ。

 出発式では、日本財団の笹川陽平会長が「組織的な学生ボランティアの派遣は世界で初めてだろう。志の強い大学生がこんなにいるのは心強い」と激励した。

 学生らは主にポーランドのクラクフを拠点に、避難民受け入れ施設などで活動する予定。10月までに7回の派遣計画があり、第3班以降の募集は6月中旬にも始める。(永見将人)

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