総合 総合 sougou

  • 印刷
法人の代表を務める歌川達人さん=豊岡市内
拡大
法人の代表を務める歌川達人さん=豊岡市内
調査結果を公表した資料(JFP提供)
拡大
調査結果を公表した資料(JFP提供)
調査結果を公表した資料(JFP提供)
拡大
調査結果を公表した資料(JFP提供)
歌川達人さん
拡大
歌川達人さん

 邦画のヒット作品で、監督を務めた女性は3%-。日本映画業界のジェンダーギャップや労働環境を調査し、政策提言する一般社団法人「ジャパニーズ・フィルム・プロジェクト」(JFP=東京都)が、継続的な活動の資金を募るクラウドファンディングを行っている。同法人の代表で兵庫県豊岡市在住の映像作家、歌川達人さん(32)は「映画業界の調査ではあるが、日本社会全体の構造を反映している」として協力を呼びかける。(石川 翠)

 北海道出身の歌川さんは京都の大学で映像を学んだ後、国内外でドキュメンタリー作品を制作してきた。豊岡市を中心に開かれる「豊岡演劇祭」で撮影に携わったことを契機に2020年秋、同市に移住。自身の作品作りとともに、地域での上映会なども続ける。

 無理な働き方で成り立つ撮影現場や、動画配信サービスの広がりで大きく変化する産業構造に、以前から問題意識を持っていた。業界の実態を可視化して問題点を訴える海外の活動を参考に、実態調査の結果を分かりやすく公表して政策提言する非営利団体を、映画監督の西原孝至さんらとともに21年に発足、今年2月に法人化した。

 活動初年の21年は業界のジェンダーギャップを調査した。ヒット作品とされる興行収入10億円以上の実写邦画について、過去21年間に絞って監督のジェンダー比率を調べた。796本のうち、女性監督の作品は25本と、わずか3・1%だったことが分かった。

 興行収入を問わず、一昨年に劇場公開された作品を調べると、女性監督の割合は12%にとどまった。ほかの女性スタッフの比率も低く、撮影監督は11%、編集20%、脚本19%だった。歌川さんは「子育てのしづらさや体力的な面から、映画に携わる女性は多くても、キャリアとして続けられる人が少ない」と指摘する。

 JFPは、実態調査として、データ分析と女性監督などへのインタビュー記事の掲載や、シンポジウムを開催するなどしており、今後は有識者からハラスメント対策などを学ぶオンライン講座も計画している。JFPのホームページで調査結果などの詳細を見ることができる。

 クラウドファンディングは、今後2年間の調査などの経費として600万円を目標に実施。7月8日が締め切り。

 映画監督の是枝裕和さんから応援コメントも寄せられた。「若手スタッフの人材不足、女性スタッフが結婚や子育て時に離職せざるを得ない長時間労働。自分の作品の現場でも今、一番の課題」とし、JFPの活動の重要性を強調する。是枝さんらは今月、フランスや韓国などの映画専門の支援機関を念頭に置いた業界の労働環境改善に向けた新団体を設立している。

 クラウドファンディング「グッドモーニング」のプロジェクトページ(https://camp-fire.jp/projects/573088/activities/378740)から支援できる。

但馬文化
総合の最新
もっと見る
 

天気(8月18日)

  • 32℃
  • ---℃
  • 50%

  • 31℃
  • ---℃
  • 40%

  • 32℃
  • ---℃
  • 70%

  • 32℃
  • ---℃
  • 70%

お知らせ