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地道な研究作業を積み重ね、神戸史学会が刊行にこぎ着けた「兵庫県小字名集 Ⅵ 神戸・阪神間編」
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地道な研究作業を積み重ね、神戸史学会が刊行にこぎ着けた「兵庫県小字名集 Ⅵ 神戸・阪神間編」

 地名の最小単位である小字(こあざ)を網羅した「兵庫県小字名集」の最終巻「神戸・阪神間編」が刊行された。郷土史家の故・落合重信さんが始めた編集作業を市民団体「神戸史学会」が引き継ぎ、約30年を経て完結。消えゆく小字は地域の記憶を伝える歴史遺産だと評価する貴重な書籍となった。

 小字はいわば土地の履歴書。地形やいわれなどを読み解くことができる。「一ノ坪」「二ノ坪」は古代の条里制に由来する。新田は近世になって開発された土地。山や谷を含む小字名は地形を表している。また「ジリジリ」(神戸市須磨区多井畑)といった小字もあり、字面も音の響きも楽しい。「言葉の宇宙」を旅することができる。

 しかし、小字は、住居表示事業や町名変更などにより、地番に置き換えられ、次々に消滅している。

 落合さんは地域史研究の一環で、小字収集に取り組み、その成果を兵庫県小字名集として1991年から「東播磨編」「但馬編」「西播磨編」「丹波編」を順次刊行した。しかし、95年に死去。淡路地方史研究会の武田信一さんが「淡路編」(既刊)、神戸史学会の有井基さん(2006年死去)が「神戸・阪神間編」を引き継ぎ、さらに同会委員を中心に作業を続行した。

 同会は落合さんが使用した資料原本や他資料との検討から校正を重ね、新成果も盛り込んだ。索引もあり、地域史研究の基礎資料となるだけでなく、小字を読み解く楽しさを伝える。

 A5判、294ページ。5500円。神文書院TEL078・578・1603

(仲井雅史)

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