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17歳からジャズを歌い続ける石井順子さん=神戸市中央区北長狭通1、ヘンリー
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17歳からジャズを歌い続ける石井順子さん=神戸市中央区北長狭通1、ヘンリー
19歳の石井順子さん。右は若き日のミッキー・カーチスさん(石井さん提供)
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19歳の石井順子さん。右は若き日のミッキー・カーチスさん(石井さん提供)
返礼品のデニムトートバッグ
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返礼品のデニムトートバッグ
返礼品のオリジナルポーチ
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返礼品のオリジナルポーチ
返礼品の缶バッジ
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返礼品の缶バッジ

 今秋、「神戸ジャズストリート」が3年ぶりに帰ってくる。83歳の現役シンガー石井順子さんも心待ちにする。17歳で初めてステージに立ち、神戸のジャズ史を刻んできたレジェンド的な存在だ。戦後復興、経済成長、バブル崩壊、阪神・淡路大震災、そして新型コロナウイルス禍…。苦難を糧に、深みの増した歌声を神戸・北野に響かせる。(中部 剛)

 ジャズストリートは1982年に始まり、ディキシーランドやスイングなど伝統的なジャズを重視。全国のジャズストリートの先駆けとなった。阪神・淡路大震災があった95年を含め、38回続いてきたが、2019年、台風のため1日のみの開催となり、収入が激減。実行委員会の高齢化や新型コロナウイルス禍も重なり、20年から中止されていた。

 石井さんは常連の出演者の一人で、三宮のジャズバー「ヘンリー」を営む。両親は戦前、軽食や飲み物を提供する「ミルクホール」を神戸で経営し、レコードでジャズを流す店として評判だったという。そんな両親の下に生まれた石井さんは当然、ジャズを聴きながら育ち、自然と口ずさむようになった。

 戦後、中学生になるとラジオ神戸(現ラジオ関西)などのコンテストに出場しては歌声を披露。敗戦を引きずる空気のなか、「敵国の音楽を歌うのか、非国民」と陰口をたたかれたこともあった。

 高校2年のころ、父親が市電にはねられ、大けが。家計を支えるためにと神戸の音楽喫茶「月光」で歌い始めた。活動範囲は大阪に広がり、数々の有名キャバレーにも出演。石井さんは「安もんの店では歌わへん、と言うような生意気な子でした」と笑う。

 家計が改善し、一時ステージシンガーから離れるものの、40代からヘンリーで働くように。阪神・淡路大震災で店のあるビルが全壊し、閉店の危機に見舞われたが、約1年3カ月後の96年4月に再建を果たした。各界のジャズ好きが集まり、「順ちゃん」と呼ばれて親しまれる。2018年には開業60周年を迎え、盛大に祝った。

 ところが、今度はコロナ禍。ヘンリーへの客足は途絶え、大好きな歌さえ歌うことができなかった。それだけに、神戸ジャズストリートにかける思いは強い。30~40曲はいつでも歌えると石井さん。艶やかな声に衰えは見えない。3年ぶりの開催に「ボイストレーニングもしないとね。こんな年になったけど、頑張ればやれるんやということを見せたい」と目を輝かせる。

     ◇

 ジャズストリートは10月8、9日(正午~午後5時)、神戸市中央区北野町界隈に9会場設けられる。実行委員会がホームページを開設している。

     ◇

■多彩な返礼品寄付呼び掛け

 神戸ジャズストリート実行委員会は3年ぶりのイベントを成功させるため、クラウドファンディングで資金を募っている。

 実行委は、日本のジャズ発祥の地とされる神戸にこのイベントを定着させ、ジャズ文化を根付かせたいと願う。だが、コロナ禍でスポンサーが十分に集まらず、資金確保に苦労。神戸新聞のCFサイト「エールファンド」を活用し、100万円を目標に資金を集めている。

 寄付額に応じ、オリジナルのタオルやTシャツ、トートバッグなど多彩な返礼品を用意している。実行委は「『神戸の宝』の灯を消してしまうのは、身が引き裂かれる思い。ジャズという素晴らしい文化を残したい」と言い、協力を呼び掛けている。

 期間は7月31日まで。

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