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身近な商品の値上げが相次ぎ、企業にも家庭にも打撃が広がる=神戸市内のスーパー(撮影・秋山亮太)
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身近な商品の値上げが相次ぎ、企業にも家庭にも打撃が広がる=神戸市内のスーパー(撮影・秋山亮太)
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 食品に衣料、ガソリンと、生活必需品の値上げが相次ぎ、企業活動や市民生活が圧迫されている。ロシアのウクライナ侵攻、日米の金利差による円安で、燃料や原材料が高騰し、メーカーや小売店は採算を維持できない。一方で、家計の収入は増えておらず、買い物客からは「また値上げ?」と悲鳴が上がる。参院選で各党は物価高対策を声高に主張するが、有権者は日常を切実に訴えている。「もう限界…」

 「値上げしたばかりなのに、一部は来春にまた値上げしないと。そこまで持ちこたえられるか」

 珍味メーカー伍魚福(神戸市長田区)の山中勧社長(56)は、困りきった表情で話す。原材料や配送費の高騰を受けて3月、約400品目の8割近くを平均約10%値上げした。

 消費者の反応はシビアだった。値上げが店頭価格に反映されると、売り上げは急減した。コストと売れ行きの兼ね合いで、販売終了や休止を余儀なくされる商品も出ている。

 加えて円安が進んで原料の肉類、チーズの輸入価格が跳ね上がり、値上げの効果は見る間に消えた。

 伊藤ハム(兵庫県西宮市)も3月、肉製品など230品目を値上げしたが、7月から新たにクリームチーズの販売価格を引き上げた。

     ◇   ◇

 新型コロナウイルス禍の打撃が長引く飲食業界にとっても、影響は深刻だ。

 居酒屋など約30店を展開するワールド・ワン(神戸市中央区)は、コロナ禍で一時、売上高が通常時の1割に落ち込んだ。今年6月にようやく客足が戻り始めたところを食材、輸送費の高騰が直撃した。松波知宏取締役は「客足を戻すためにも値上げは極力避けたい」と歯を食いしばる。

 1円単位の安値を競うスーパーでは、顧客1人当たりの購入点数や容量が減り、必要最小限に抑える傾向が見られるという。

 「関西スーパー」などを展開する関西フードマーケット(伊丹市)の林克弘社長は「秋にも多くの値上げが発生する。適正な価格にと努力しているが、吸収しきれない」と環境の厳しさを口にする。

 ディスカウント店を展開する兵庫県内の小売業者は「食料品、日用品はもともと利幅が小さい。企業努力で何とかなる範囲は超えた」と明かす。

     ◇   ◇

 2012年の政権交代以後、実質賃金は緩やかに下降線をたどっている。消費者物価が5%以上上昇したのに対し、賃金アップが追い付かず6%減少した。今年4月、物価上昇率が前年同月比で2%超跳ね上がると、実質賃金はマイナス1・7%と急減した。

 複数のスーパーで価格を見比べて買うという神戸市長田区の主婦(50)は「年に何回も値上げがある。買いだめには限度があるし、子ども2人は小遣いで買える菓子が減った」と嘆きが止まらない。

 「物価高も賃金も何とかしてほしいけど、実現できる政党はあるのかな」。国会で居眠りする高給の議員の姿が頭をかすめる。(広岡磨璃、赤松沙和、津谷治英)

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