昨年10月に発足した岸田政権の「中間評価」ともいえる今回の参院選。兵庫選挙区(改選数3)では、その政権を支える閣僚の自民党現職が4選を狙う。支持者には当初、知名度に期待して圧勝ムードも漂ったが、他党の攻勢に遭い、防戦を余儀なくされている。
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「科学技術の進歩や人材育成のため、未来への投資を進める」。文部科学相の末松信介(66)は現役閣僚でただ一人、改選を迎え、政権の実行力をアピールする。
就任以来、学校現場での新型コロナウイルス対応や教員の働き方改革など、山積する教育課題に向き合ってきた。だが、選挙では大臣の肩書がかえって末松を苦しめる。
各地の集会で、激励に立つ関係者らが「大臣にふさわしい得票を」と繰り返すたび、周囲に楽観ムードが漂った。その傍らで神妙な面持ちを見せる末松。兵庫でも伸長する日本維新の会の存在が脳裏をかすめる。
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政権発足直後にあった昨秋の衆院選は、県内の自民関係者に衝撃を与えた。
自公が独占していた12の小選挙区で、自民候補2人が敗れ、比例復活で辛うじて現状を維持。衆院議員がゼロだった維新は、比例も含めて擁立した9人全員が当選した。県内の比例得票は維新の78万票に対し、自民は66万6千票と10万以上の大差がついた。
勢いづく維新は今回、安倍、菅政権との蜜月関係から転換し、自民との対決姿勢を鮮明化。従来の改革路線に加え、保守色の強い政策を打ち出し、自民支持層への浸透を狙っており、応戦を迫られる。
選挙戦中盤の先月28日、閣議のため東京に戻った末松の元に情勢調査の資料が届いた。維新にリードを許す展開を目の当たりにし、その後、訴えの中身は「厳しい情勢」を強調する内容にシフトしていった。
維新に対抗しようと、改革派イメージがある前環境相小泉進次郎に応援を依頼。神戸・三宮の街頭で小泉は「維新を上回る改革政党にならなければ、関西での自民の復権はない」と引き締めた。一目見たさに人だかりができたが、県連幹部には手詰まり感が漂う。
「維新対策が必要なのは分かっているが、急所が見つからない。政権の安定を訴えるしかない」
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急激な物価の高騰を受け、岸田内閣の支持率は下落に転じたが、一定の水準を維持。最終盤に首相岸田文雄の来援が実現する見通しとなり、陣営も活気づく。
政権与党として、相互推薦する公明候補への掛け持ち応援も想定されるが、「公明優遇」と猛反発してきた自民地方議員の反応はいつになく見られない。
その背景にあるのが来春の統一地方選だ。改選を迎える県議の多くが維新の参戦を見越し、公明の支援を必要とする。「見返りを求めるなら参院選で公明に協力するのが得策」と自民県議。公明候補のために地元で集会を開き、支持者を紹介するなど末松と両方を支える異例の選挙戦が進む。
「若い人は維新に票を入れるし、公明にも流れる」と末松。姫路市内で1日に開いた決起集会で覚悟を口にした。「三つの議席に確実に入る。それが大事だ」=敬称略=
(参院選取材班)
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