今春、静岡文化芸術大を定年退職した日本アートマネジメント学会会長の松本茂章さん(65)が、故郷・大阪の西九条に研究拠点「本のある工場」をオープンした。亡父が所有していた元印刷工場を、雰囲気を残してリノベーション。地域の文化遺産活用の事例を紹介した編著「ヘリテージマネジメント」(学芸出版社刊)の実践ともいえる取り組みだ。(田中真治)
松本さんは元読売新聞記者。出向先でメセナ事業に関わり、文化政策の研究者へ転身。神戸の旧国立移民収容所をアートセンターに再生した「CAP HOUSE」(現・海外移住と文化の交流センター)などを取り上げた。各地の現場を飛び回り、2018年には領域横断的な研究団体「文化と地域デザイン研究所」を立ち上げて代表に就いた。
ちょうどその頃、「そろそろ何とかせんと」と考えていたのが、JR西九条駅から徒歩圏にある元工場。父親が隣で機械部品修理業をしており、松本さんが結婚した時期に購入したが、後を継がなかったため長らく倉庫代わりになっていた。
カフェなどの案もあったが、新型コロナウイルス禍で検討は中断。定年が迫り、「大量の本や資料を置く場が必要」と研究スペースへの転用を決めた。
1969年建築の鉄骨3階建てで、2階部分約75平方メートルを改装。事務室は書棚のある研究室に、荷さばき場にはホワイトボードを取り付けてミーティングルームとした。
デザインは「地元の人と協働したい」と、神戸芸術工科大出身の西山広志さんに依頼。近年クリエーターが集まる梅香地区で、物件の改修を手掛ける気鋭だ。
「工場らしく」と備品はあえて残し、スチール机は天板を取り換えるなど再利用。廃棄物の排出を抑え、コストも圧縮できた。研究とは別の立場から「学ぶことが多かった」と話す。
折しも、文化財保護法が改正。「国が保存から活用へかじを切り、マネジメントが重要になる」と考え、出版したのが「ヘリテージマネジメント」だ。いわゆる歴史的建造物だけでなく、地域の文化遺産を広く捉え、社会に役立てる道を探る内容には、自身の経験も反映したという。
「本のある工場」で思い描くのは、若手研究者や多様な人材の交流の場となること。「集まって雑談するだけでも勉強になるし、僕も知的刺激を受ける」。今後は研究会や一般向けの講座を開催。「文化と地域デザイン研究所」のサイトで参加を呼び掛ける。
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