宝塚歌劇団雪組のミュージカル「心中・恋の大和路」が20日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで幕を開けた。再演を重ねる和物の名作に、和希そらと夢白あやのコンビが挑み、充実した演技をみせた。
原作は、近松門左衛門の世話物の代表作「冥途の飛脚」で、文楽や歌舞伎でもおなじみだ。宝塚では菅沼潤の脚本・演出により、1979年に初演。主人公の忠兵衛はこれまで、瀬戸内美八、剣幸、汐風幸、壮一帆が演じてきた。
忠兵衛(和希)は、養子に入った大坂の飛脚問屋・亀屋の当主。新町の遊女・梅川(夢白)と恋仲になり、身請けを思い詰めるまでになる。親友の米問屋の当主・八右衛門(凪七瑠海)が危ぶむ通り、忠兵衛は別の客が身請けの手付けを打ったと知ると、預かり金に手を付けてしまう。死罪に値する過ちに、問屋仲間の追っ手がかかり、2人は忠兵衛の故郷・大和の新口村へ。身をやつしての道行きの先に待つものは-。
忠兵衛の恋情に身を焦がすいちずさと、商人の道を踏み外していく危うさを、和希が色気たっぷりに演じる。ほれてほれられ、しなだれかかる梅川とのツーショットなどは、時が止まったかのように鮮烈な印象を残す。夢白はいじらしく、キュートな側面を存分にみせ、和希と好一対の演技派ぶりを発揮する。
何と言っても圧巻は、第1幕ラストの「封印切」の場面。八右衛門が必死に止めるのも聞かず、忠兵衛は公金の包みを引き破る。小判をまき散らす狂乱ぶりに、胸をかきむしるようなエレキギターのサウンドが重なり、破滅をまざまざと予感させる。
そして、悲愴美の極みというべきエンディング。白装束の2人は雪山に分け入り、静かに力尽きる。村から村へ落ち延びる道中では、のどかで滑稽な場面が挟まれるだけに、身の置き所もなく心中に至る姿はどこまでも切ない。
他の役では、梅川の朋輩・かもん太夫(妃華ゆきの)のあでやかさが際立つ。安定のため庄屋からの身請け話を受け、豪華な衣装を脱ぎ捨て、遊郭の大門を駆け出て行く後ろ姿は梅川と対照をなし、忘れがたい。忠兵衛の実父・孫右衛門(汝鳥伶)の言葉の端々ににじむ親心も、口跡のよさと相まって、心に染みる。
演出は谷正純。雪組27人、専科3人の総勢30人が出演。
28日まで。東京公演は8月3~9日、日本青年館ホール。(田中真治)
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