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軍服姿がりりしい彩風咲奈(左)と朝美絢=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
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軍服姿がりりしい彩風咲奈(左)と朝美絢=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
デュエットの場面が多かった彩風咲奈(右)と朝月希和=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
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デュエットの場面が多かった彩風咲奈(右)と朝月希和=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
森優貴が振り付けた場面。彩風咲奈(右)と朝月希和=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
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森優貴が振り付けた場面。彩風咲奈(右)と朝月希和=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
海賊船で世界を巡る彩風咲奈(上段中央)、朝月希和(同右)、朝美絢(同左)=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
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海賊船で世界を巡る彩風咲奈(上段中央)、朝月希和(同右)、朝美絢(同左)=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
スタイリッシュな踊りで見せた彩風咲奈(右)と朝月希和=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)
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スタイリッシュな踊りで見せた彩風咲奈(右)と朝月希和=梅田芸術劇場(撮影・鈴木雅之)

 宝塚歌劇雪組公演「オデッセイ-The Age of Discovery(ジ・エイジ・オブ・ディスカバリー)」が21日、大阪市北区の梅田芸術劇場メインホールで開幕した。伝説の海賊船が世界の海を巡るという設定でバラエティー豊かなパフォーマンスを繰り広げ、気宇壮大なショーとなっている。

 本来は今年1月、東京で公演するはずだったが、直前に関係者に新型コロナウイルス陽性者が確認され、全日程中止になった。心のどこかで「このまま終わらせるわけにはいかないと思っていた」と明かすトップスター彩風咲奈の願いが通じ、満を持して大阪での「再出航」がかなった。

 前半は「Sea Breeze(海風)」をテーマに、北大西洋、アラビア海、地中海などを回り、それぞれの地域の特色をダンスと歌で表現する。

 冒頭、ギリシア神話で芸能の神とされるアポロン(朝美絢)と月の神セレネ(朝月希和)に導かれ、海賊船の船長ブルーム(彩風)がさっそうと登場。耳なじみのいいアップテンポのテーマ曲に乗せ、簡単な振りを客席と共に行うなど、序盤から一気に調子を上げていく。続くもう一つのテーマ曲は、雪組がファンと交流するときの合言葉「どっせい」を付けた「どっせいODYSSEY」。ビートを利かせた「ダサかっこいい」ナンバーだ。

 第1部の終盤に、貞松・浜田バレエ団(神戸市灘区)出身の森優貴が宝塚歌劇に初めて振り付けた三つの場面が用意された。彩風と、12月に退団が決まっているトップ娘役、朝月のデュエットダンスは、伸びやかで優雅。素足で自由に踊る彩風が長い手足を生かし、なんとも気持ちよさそうだった。コンテンポラリーダンスのエッセンスが感じられ、目先が変わる。

 後半はイタリア、オーストリア、日本、ブラジル…と各国を訪れ、それぞれの国の名曲を歌い継いでいく。カンツォーネを歌う「イタリア」の場面では、なんと彩風がマーメイドの美女としてレオタード姿で歌い踊る。スタイルの良さが際立っていた。「日本」では「お祭りマンボ」、「ブラジル」ではサンバのリズムで盛り上げる。

 「フランス」では往年の名優、ジェラール・フィリップへのオマージュを芝居仕立てで表現。「赤と黒」「モンパルナスの灯」など、懐かしい映画の出演シーンが再現されるなど、バラエティーに富む。

 船がたどり着いたのは夢の国「タカラヅカ」というオチもつき、最後まで飽きさせない。

 伸びやかな歌声を披露した朝美、成長著しい縣千、歌唱力の高さで知られる専科の美穂圭子(29日から出演)と、トップ2人を支える座組も盤石だ。

 まだまだ思うように海外に出掛けることができない今、世界1周の船旅に出たような気分にさせてくれる。とにかく楽しめる、夏にぴったりな舞台だった。

 8月7日まで。(片岡達美)

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