宝塚歌劇月組ミュージカル「グレート・ギャツビー」が22日、宝塚市栄町1、宝塚大劇場で開幕した。1人の男の栄光と挫折を描いて20世紀アメリカ文学の代表作となったスコット・フィッツジェラルドの原作小説は、繰り返し映画化されてきたが、ミュージカル化は1991年の宝塚歌劇が世界初。当時の演出家・小池修一郎が新たに2022年版として送り出す。
屈折の人間ドラマをトップスター、月城かなとを筆頭とする月組が丁寧に演じ、充実ぶりを示した。
好景気に沸く第1次世界大戦後のアメリカ。物質的な繁栄と文化の大衆的広がりの中で、若者たちは刹那的な快楽に溺れていた。
ギャツビー(月城)は時代を象徴するかのように現れ、禁酒法下のアメリカ・ニューヨーク郊外の邸宅で毎晩毎晩、狂乱の豪華パーティーを開き、人々の注目を集めていた。隣家に引っ越してきた証券マンのニック(風間柚乃)はギャツビーから、入り江の対岸に住む「永遠の恋人」の気を引きたくてこんなばかげたパーティーを催しているのだと打ち明けられる。
意中の女性はニックのまたいとこ、デイジー(海乃美月)だった。そして彼女の夫がニックの同級生で大富豪のトム(鳳月杏)。2人には子どももいた。実は、ギャツビーは戦争に行く前、デイジーと恋仲だったが、彼女の母に「家柄が釣り合わない」と引き裂かれていた。ニックの仲立ちで2人は5年ぶりに再会を果たす。
月城のギャツビーがとにかくエレガント。白、ピンク、ストライプ柄などのクラシカルなスーツや、ビシッと決まった軍服に、遊び心をくすぐるゴルフウエアと自在に着こなしながら、端正な雰囲気を崩さない。1974年の映画で主演したロバート・レッドフォードに通じる気品が感じられる。
夫トムの浮気を知りながら別れることはできず、ギャツビーへの思いも断ち切れないデイジー。上流階級特有の満たされない思いから「女はきれいなおばかさんでいるべき」と自虐する。そんな複雑な心情を、海乃は丁寧な演技で見せ、感情移入しづらいキャラクターに説得力を持たせた。ギャツビーと敵対する、鳳月演じるトムも、上流階級の人間が持つ自信を嫌みなく表現。狂言回し的な役どころのニックはその誠実な人柄に、風間が放つ明るさがぴたりとはまっていた。
夢に生きる主人公の心情を歌う主題歌「朝日の昇る前に」、恋の皮肉を表現した「恋のホールインワン」、さらにギャツビーとデイジーの切ない思いを表した新曲「入り江がひとつだけ」と、美しいメロディーラインの音楽が際立つ。新たに加えられたレビューシーンも目を見張る豪華さだった。
禁酒法、ギャング、社交界…虚飾に満ちた物語世界を、宝塚らしいファンタジーで成り立たせた。
本来、16日に初日を迎えるはずだったが、公演関係者に新型コロナウイルス陽性が確認されたため、約1週間遅れての開幕となった。8月22日まで。9月10日~10月9日、東京宝塚劇場で上演。(片岡達美)
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