20日朝、神戸市で始まった「お~いお茶杯第63期王位戦」(神戸新聞社など新聞三社連合主催、伊藤園特別協賛)7番勝負第3局は、第1局、第2局に続けて角換わりの戦型となった。
対局室には藤井聡太王位(20)、豊島将之九段(32)の順に、それぞれ和服姿で入室。互いに黙礼してから駒を並べ、「お願いします」と声を交わし合って対局が始まった。
先手番の豊島は7六歩(5手目)から角換わりを目指し、藤井が7七角成(10手目)と角を交換。豊島が3七桂(19手目)と攻めの姿勢を見せたのに対し、藤井は7三桂(22手目)とけん制し、豊島も6六歩(23手目)と突いてつばぜり合いが続いた。
第1局は先手番の豊島、第2局は同じく先手番の藤井が勝利している本シリーズ。立会人の福崎文吾九段(62)は「第1局、第2局とも一方が優勢を守りきっての勝利だった。途中で逆転されたわけではないので両者とも気持ちをリセットし、本局は新たな気持ちで臨んでいるのではないか」と対局者の心情を思いやった。
副立会人の船江恒平六段(35)=兵庫県加古川市=は「互いの駆け引きに見応えがある序盤戦となっている。じっくりした戦いがしばらく続きそうだ」と話した。
対局は2日制で、持ち時間は各8時間。20日は午後6時に指し掛け、手番の対局者が封じる。21日は午前9時に再開し、同日夜には勝敗が決まる見通し。(井原尚基)
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