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感染者の増加が続く中、自主療養制度の導入を説明する斎藤元彦知事=兵庫県庁
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感染者の増加が続く中、自主療養制度の導入を説明する斎藤元彦知事=兵庫県庁
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 新型コロナウイルスの流行「第7波」による医療逼迫を緩和するため、兵庫県は3日、重症化リスクの低い人が医師の診断なしに療養できる「自主療養制度」を導入すると発表した。県が無料配布する抗原検査キットなどで自分で検査し、陽性だった場合、専用ホームページ(HP)で届け出れば療養開始とみなす。療養後には医療保険の請求に使える「自主療養証明書」を発行する。5日から運用を始める。

 3日に開催した持ち回りの対策本部会議で決定した。同様の制度は神奈川県が先行実施しており、西日本で初の導入になるという。

 自主療養の対象は2~59歳で基礎疾患がない軽症者。ただし神戸市は、医師による診断を取り入れた独自のオンラインシステムを4日から導入する予定で、同市在住者は対象外となる。

 該当者は、5日稼働する県の「自主療養登録センター」専用HPから、氏名や検査キットの画像など必要事項を入力して登録。自宅などで療養し、発症の翌日から最大10日間の療養期間を終えれば療養証明書を発行する。

 抗原検査キットも同日から県のHPで受け付け、配送を始める。国から約50万回分のキットを配分されるめどが立っており、1日約千キットの配送を想定している。午前中に申し込めば翌日に届く見通し。

 一方、自主療養中でも37・5度の発熱が4日間続くなど症状が改善しなければ、医療機関の受診を積極的に検討してもらう。

 県によると、7月下旬から新規感染者が1万人を超える日が続き、保健所や医療機関の負担が増加。職場復帰などに提出する陰性証明を取得しようと医療機関を受診する人も多く、発熱外来は受診希望が殺到している。重症化のリスクがある高齢者や妊婦らに適切な診療を施すため、新たな体制構築に踏み切ったという。

 ただ制度の導入に伴い、感染者数の全数把握は困難になる。斎藤元彦知事は会見で「重症化や、症状が悪化する恐れがある患者に医療を優先的に届けなければならない重要な局面だ。保健所や医療機関の負担軽減を図りながら、命を守る仕組みが必要と判断した」と語った。(金 旻革)【兵庫のコロナ情報】←最新のコロナニュースはこちら

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