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兵庫大会決勝の神戸国際大付戦、14回表1死二、三塁で、右前に2点適時打を放つ福谷選手=7月28日、ほっともっとフィールド神戸
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兵庫大会決勝の神戸国際大付戦、14回表1死二、三塁で、右前に2点適時打を放つ福谷選手=7月28日、ほっともっとフィールド神戸
兵庫大会決勝後の福谷宇楽選手(中央)と母の文さん(右)、兄の陽向さん=7月28日、神戸市須磨区、ほっともっとフィールド神戸(家族提供)
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兵庫大会決勝後の福谷宇楽選手(中央)と母の文さん(右)、兄の陽向さん=7月28日、神戸市須磨区、ほっともっとフィールド神戸(家族提供)

 夏の甲子園大会に初出場し、9日の初戦に臨む社高校(兵庫県加東市)で、攻守に存在感を示す福谷宇楽選手(17)は、淡路島から進学した。プロ野球・阪神タイガースのヒットメーカー近本光司選手がたどった道と同じ。福谷選手の兄も同高野球部OB。「兄が届かなかった甲子園に必ず行く」と宣言して夢を実現した。(中村有沙)

 福谷選手は淡路市大谷の津名中出身。指導した巽史明教諭(49)=現一宮中野球部監督=は「守備にこだわり、たまにエラーすると、何度もグラブさばきを反復練習する姿が印象的だった。野球勘がよく、打撃でも、バントするか、長打を狙うか、状況に応じた判断が素早かった」と話す。

 同市久留麻の東浦中勤務時代に近本選手を指導した巽教諭。少子化が進む淡路島から後に続く活躍を、「地元で野球に取り組む子どもたちの夢になる」と喜ぶ。福谷選手自身も「憧れは近本さん。軟式上がりの共通点もあり、目標にしている」と励む。

 7月28日の兵庫大会決勝。福谷選手は不動の3番、遊撃手で出場した。スタンドで観戦した兄の陽向さん(21)は、タイブレークの延長十四回、福谷選手が外角球をしぶとく捉えて内野の間を抜く決勝タイムリーを放った瞬間、思わず涙があふれたという。「めちゃくちゃうれしくて、誇らしかった」

 自身の最後の夏は兵庫大会ベスト8だった。関西学院大で野球を続けた。社高に進んだ福谷選手とは、バッティングへの助言を求める動画が送られてくる関係だ。「弟は上手なので正直に言って返答が難しい」と目を細め、「甲子園でも、常に前向きなうーちゃんらしく楽しんでやってほしい」と励ます。

 9日の初戦に向け、福谷選手は「今までやってきたことしか出せない。いつも通りにできれば結果は出る」と意気込む。

北播淡路
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