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神戸市役所=神戸市中央区
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神戸市役所=神戸市中央区

 新型コロナウイルス感染者の全数把握方法を見直すとした政府方針を受け、神戸市の久元喜造市長は26日、発生届を作成する対象を高齢者や重症化リスクがある人、妊婦らに絞りたいとする考えを明らかにした。市は同日、早急に制度適用を国に届け出るよう兵庫県に要望。県は、中核市をはじめ関係機関と協議した上で最終的に判断する方針。

 市によると、全数把握の方法が見直されれば、医療機関が負っている発生届の作成は現状の2割程度に減るという。若者らリスクの低い感染者については、総数と年代を保健所に報告することになるとみられる。

 市はこうした対象外となる感染者の重症化を防ぐため、自宅療養者に電話で情報を提供するフォローアップセンターの態勢を強化する。24時間対応に切り替えるほか、看護師らの増員も検討しているという。

 国への届け出は、県が保健所を設置する政令市や中核市の意見を聞いた上で行い、制度の開始時期は国の告示後になるという。

 久元市長は「医療機関や保健所の負担軽減が期待できる。県にはできるだけ早く届け出をしてほしい」と強調。その上で、感染者の重症化防止のため「フォローに関する情報発信もしっかり行いたい」とした。

 県の斎藤元彦知事は24日の会見で、発生届け出の対象を高齢者や妊婦らに絞る方針を表明。県の担当者は「(全数把握方法の)見直しを求める方向になると認識しているが、必要な体制や手続きの在り方、開始時期などを関係機関と協議している段階。現時点で明確な方針は決まっていない」としている。(三島大一郎、金 旻革)

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