• 印刷
停止が続くトイレのハンドドライヤー。事業者や店舗で判断が分かれている=姫路市下寺町、姫路商工会議所
拡大
停止が続くトイレのハンドドライヤー。事業者や店舗で判断が分かれている=姫路市下寺町、姫路商工会議所

 新型コロナウイルスの感染拡大からもう2年半。洗った手を乾かすトイレの「ハンドドライヤー」を巡り、兵庫県内のオフィスや商業施設で対応が割れている。感染防止策として一気に使用停止が進んだが、その後、感染リスクは低いとする指摘や一時的な感染縮小を受けて再開する施設が増えてきた。ただ、流行「第7波」の到来で、まだ不安があるという声は根強く、停止を続ける店舗も多い。

 国内で新型コロナの感染拡大が本格化した2020年春、政府の専門家会議はハンドドライヤーによる感染リスクを指摘。県も同年5月、飲食店や商業施設に使用停止を求めた。

 全国でもハンドドライヤーの使用をやめる施設が相次いだが、コロナ禍に入って2年目の21年4月、使用停止を求めてきた経団連は感染防止指針を改定。専門家への聞き取りや実証実験を経て、使用しても問題ないとした。県も現在、飲食店などへの要請でハンドドライヤーの使用について言及していない。

 姫路市の商業施設「ゆめタウン姫路」では今年3月末、トイレに設置したドライヤーの使用を再開した。当時は流行「第6波」の峠を越えようとしていたころ。「経団連の指針に加え、感染者数が減ったことも大きかった」と運営するイズミ(広島市)の広報担当者。同社は兵庫のほか、中四国や九州の全約100店舗でも使用制限を解除した。

 昨年11月に使用を再開した神戸ハーバーランドの「umie(ウミエ)」では複数の調査結果を踏まえ、ハンドドライヤーによる感染の可能性は低いと判断したという。

 姫路市内でコンビニを経営する男性(55)は使用の広がりを受け、第7波のさなかに一部の店舗で再開した。「再開すれば、『なぜこの店だけ』と言われるのではと不安だったが、今のところクレームなどはない」とする。

 一方、「感染対策のため停止中」などと書かれた張り紙もまだ多く見かける。JR神戸線沿線で駅直結の商業施設「ピオレ」「プリコ」などを展開するJR西日本アーバン開発(神戸市東灘区)は使用を再開していない。「感染対策の考え方は人それぞれで、再開することで不安に感じる人もいるかもしれない」と担当者。再開時期も未定といい、「(コロナ禍が)完全に収束するまでは難しいのではないか」とみる。(山本 晃)

【兵庫のコロナ情報】←最新のコロナニュースはこちら

新型コロナ神戸姫路
もっと見る
 

天気(9月10日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 50%

  • 32℃
  • ---℃
  • 70%

  • 35℃
  • ---℃
  • 60%

  • 36℃
  • ---℃
  • 60%

お知らせ