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兵庫県立西宮病院(資料写真)=西宮市六湛寺町
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兵庫県立西宮病院(資料写真)=西宮市六湛寺町

 全国の総合病院などに勤務する眼科医が白内障の手術動画を患者や病院に無断で医療機器メーカーに提供し、現金を受け取っていた問題で、兵庫県立西宮病院(西宮市)の60代の女性医師について、映像提供の見返りに10万円を受け取ったとして、県が厳重注意処分としていたことが15日、分かった。副業を原則禁じる地方公務員法に違反するとしている。

 県病院局によると、医師は2020年12月ごろ、自身が担当した白内障手術の様子が収録されたDVDを医療機器メーカー「スター・ジャパン」(千葉県)に提供し、10万円の謝礼を受け取っていた。手術には同社製品を使っていた。

 医師は患者に「動画を学会の発表で使う可能性がある」と伝え、撮影の同意を得ていた。兵庫県は「映像で患者は特定できず、個人情報の漏えいには当たらない」と判断したが、院内の倫理委員会の審議を経ずに映像を外部提供した点や、許可なく業務外の報酬を得ていた点を問題視した。

 医師は「手続きを取る必要があるという認識がなかった」などと話しているという。

 同社を巡っては、動画提供の見返りに現金を提供した医師が75人おり、総額は2145万円に上ることが業界団体の調査で7月に判明。処分を受けた女性医師も含まれていた。(山岸洋介)

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