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値上げを前に、酒販店には駆け込みでビールを買い込む人が次々と訪れた=30日午後、神戸市灘区弓木町3、セラーハウス六甲道店(撮影・鈴木雅之)
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値上げを前に、酒販店には駆け込みでビールを買い込む人が次々と訪れた=30日午後、神戸市灘区弓木町3、セラーハウス六甲道店(撮影・鈴木雅之)
値上げを前に、酒販店には駆け込みでビールを買い込む人が次々と訪れた=30日午後、神戸市灘区弓木町3、セラーハウス六甲道店(撮影・鈴木雅之)
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 原材料価格の高止まりや急速な円安を受け、10月から幅広い飲食料品が値上げされる。ビール大手各社は家庭用ビール類を約14年ぶりに値上げ。缶酎ハイやウイスキー、日本酒なども上がり、酒販店への駆け込みが続くなど、左党には懐の寒い季節になりそうだ。対象はペットボトル飲料などを含め6500点と、今年の3分の1が集中。消費者からは「家計は圧迫されるばかり」と嘆きの声が上がる。(広岡磨璃、赤松沙和)

 神戸市灘区で酒類約1500種をそろえるJR六甲道駅近くの酒販店「セラーハウス六甲道店」。メーカーによる価格改定前日の30日、店先にはビールの箱が積み上がり、乗り付ける客の車に店員が次々に商品を載せた。

 8月末ごろから、各社の値上げを知らせる紙を店頭に張り出し、商品を1・5倍に増やして準備。1週間ほど前から駆け込み購入が急増し、「普段の倍以上、購入する人が多い」と泰地繁隆店長(47)。運営会社の担当者は「売れ行きは今年最大のヤマ場。酒税法改正や消費税増税の頃と同じ勢い」と話す。

 値上げ間近と聞いて店を訪れた山本幸一さん(69)=神戸市東灘区=は、普段より多いビール6ケースを買い込んだ。「毎日の楽しみで、値上がりしても買うが、やっぱり家計には痛い」と嘆く。「光熱費、食品など全部値上がりしている。しょうがないけどみんな大変ですよね」と話した。

 帝国データバンクの調べ(8月末時点)では、年末までの1年で値上げする食品は約2万品目。10月の6500品目のうち、酒類・飲料が4割を占める。

 ビール類は大手4社がそろって値上げ。上げ幅は6~10%が中心で、アサヒ「スーパードライ」350ミリリットル缶では、コンビニで10~20円程度上がる。白鶴酒造(神戸市東灘区)や日本盛(西宮市)も日本酒を値上げする。

 酒類以外でも、お茶やジュース、水などの飲料、ハム・ソーセージ、マヨネーズが値上げ。量を減らすなどの実質値上げも目立つ。外食も回転ずしや牛丼などの価格が引き上げられる。

 食品スーパーは「メーカーとの折衝や他店の状況を踏まえ、改定の価格幅やタイミングを決めていく」(コープこうべ)など対応に腐心が続く。一方、酒類以外には目立った駆け込み購入は見られない。県内の小売店の担当者は「何もかも価格が上がり、何回も値上げした商品もある。消費者もまひしているのでは」とため息交じりに話した。

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