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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家との関係を巡る問題について、神戸新聞社は双方向型報道「スクープラボ」で意見を募った。接点が目立つ自民党や岸田政権に対して説明責任を果たしていないとし、回答者の大半が対応を批判。今夏の参院選が仮にいま行われたとしたら、接点がない政党などに乗り換えるとした人が相次ぎ、政治不信が深刻化している。

 安倍晋三元首相銃撃事件の容疑者の供述をきっかけに、旧統一教会とのつながりが取りざたされ、岸田内閣の支持率は報道各社の世論調査で軒並み低下。自民は先月8日、所属議員379人のうち179人に何らかの接点があったとの調査結果を公表したが、追加報告を迫られるなどし、問題解消の道筋は付いていない。

 スクープラボに寄せられた意見でも、政権や自民の対応について「適切でない」「どちらかと言えば適切でない」を選んだ回答が大半を占めた。伊丹市の40代男性は「表面上は関係を断つと言うが、信ぴょう性がない。ほとぼりが冷めたらまた付き合うだろう」と指摘。西宮市の70代男性は「集票目的のため手を組んだのに、全て目をつぶってごまかそうとしているのが丸見えだ」と批判した。

 今年7月の参院選が仮にいまのタイミングで実施されたとすれば、比例代表の投票先が変わるかを聞いた設問でも、自民からの乗り換えが目立った。実際に自民に投票した人の3割超が他党を選んだ。

 その理由として、神戸市の60代女性は「岸田政権はあまりに(対応が)不誠実」と不満をにじませる。投票先を選べなかった西宮市の40代男性は「自民は信用が落ちた。野党は騒ぐだけでしっかりとした追及ができずにいる」と政治への不信感を記した。

 自民以外の政党に対する意見もあった。神戸市の50代男性は「政権などの対応が適切とは思わないが、野党がここまでたたく意味がわからない。自分たちの中にも旧統一教会に関わってる議員がいるのに、自浄作用がない」とコメント。同市の40代男性は「与野党問わず統一教会と関係のある現状で、政府与党だけに完璧な説明を求めても仕方ない。濃い薄い関係なく、関係のあった全ての政治家を追及すべきでは」とした。(小川 晶)

     ◆

 神戸新聞社は、旧統一教会を巡る問題について、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で調査しました。期間は9月29日~10月3日の5日間で、兵庫県内を中心に821件の意見が寄せられました。なお、この意見募集は読者やユーザーの声を聞き取る目的で、無作為抽出の世論調査とは異なります。

     ◇   ◇    

 神戸新聞社は、読者の投稿や情報提供を基に取材を進める双方向型報道「スクープラボ」に取り組んでいます。身近な疑問や困りごとから、自治体や企業の不正告発まで、あなたの「調べてほしい」ことをお寄せください。LINEで友だち登録(無料)するか、ツイッターのダイレクトメッセージで投稿できます。皆さんと一緒に「スクープ」を生み出す場。ご参加をお待ちしています。

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