大手セレクトショップのビームスは、兵庫県産皮革「ひょうごレザー」のブランド化に向け、県皮革産業協同組合連合会（同県姫路市）と連携した独自商品を製作した。商品化は第３弾で、衣料やバッグなど６種類のサンプル品を姫路市内でお披露目した。１１月２９日から１２月１９日まで神戸・三宮のビームス神戸と東京・新宿の店舗で予約販売する。

　姫路市とたつの市には皮革工場が集積し、国内を代表する産地となっている。同連合会は、原皮から生産した皮を１００％使って県内でなめし、排水などを適正に処理した革を「ひょうごレザー」と命名。ビームスが２０２０年度から商品づくりに取り組んできた。

　本年度は、洗濯機で洗える革を使った黒色のカーディガン（６万６千円）などに加え、トートバッグには中田製革所（姫路市四郷町上鈴）が２０年以上にわたって靴の中材向けに製造してきた革を採用。同社の中田裕史さんは「ビームスならではの視点で、靴の『中』で目立たない革を商品の『表』に使ってもらった。革も喜び、私もワクワクしている」と話した。

　ビームス側は来年１月、仏パリのファッションウイークに出展する予定。「ファッションに敏感な人たちに、ひょうごレザーの良さを知ってもらい、需要拡大につなげたい」としている。（段　貴則）