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孤立する母親らの支援策を紹介した斎藤元彦知事(左)と「小さないのちのドア」の永原郁子代表(中央)ら=兵庫県庁
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孤立する母親らの支援策を紹介した斎藤元彦知事(左)と「小さないのちのドア」の永原郁子代表(中央)ら=兵庫県庁

 兵庫県は、家族らの手助けが得られず、孤立・困窮状態に陥っている妊産婦を支援する新たな支援メニューを立ち上げた。出産費用の自己負担分を10万円分まで補助するほか、生活必需品の購入費などを支援。財源は県のふるさと納税「ふるさとひょうご寄付金」で募り、官民が連携した支援体制づくりを目指す。

 斎藤元彦知事と、支援団体の公益社団法人「小さないのちのドア」(神戸市北区)の永原郁子代表らは11日、記者会見し、「社会の温かみを感じられる仕組みをつくりたい」と協力を呼びかけた。

 同法人の取り組みを参考に、県は既に県営住宅の入居要件を緩和。県社会福祉法人経営者協議会と連携し、就労機会を提供する環境を整えてきた。

 新たな支援メニューとして、国の出産育児一時金(42万円)では賄えない自己負担分を1人当たり上限10万円まで補助。同法人によると、出産時には10万~20万円程度の自己負担が発生するケースが多く、永原代表は「費用を払えず、人工妊娠中絶をしようとする母親の相談も少なくない」と話す。

 また、高校卒業程度認定試験やウェブデザインなどの技能習得に必要な講座の受講費用も、最大10万円を支給。孤立する母親のよりどころとなる週末ホストファミリーの養成に向けた研修も進める。さらに民間企業にも協力を呼びかけて、おむつやベビーカーなどの物資提供の可能性を探り、母親が安心して子育てや自立に向き合う体制を整えたい考えだ。(金 旻革)

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