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近本光司選手が駆け抜けた急なアップダウンの登山道=加東市、三草山
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近本光司選手が駆け抜けた急なアップダウンの登山道=加東市、三草山
「近本ロード」の看板前でカードを持つ加東市職員=加東市山口
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「近本ロード」の看板前でカードを持つ加東市職員=加東市山口
加東市観光協会が作成したオリジナルカード
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加東市観光協会が作成したオリジナルカード
加東市観光協会が作成したオリジナルカード
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加東市観光協会が作成したオリジナルカード

 今季のプロ野球セ・リーグで2年ぶり3度目の盗塁王に輝いた阪神タイガースの近本光司選手(28)が社高校時代に鍛錬した登山道を、地元・兵庫県加東市の観光協会が「近本ロード」と名付けてPRしている。近本選手の「走」「攻」「守」計9枚の写真を使ったオリジナルカードを作成し、登頂者に贈呈。入団当時の貴重なサインが入っており、地元観光関係者は「球界の韋駄天を育んだ地域の魅力に触れながら、何度も登ってカードを集めて」と健康づくりと観光振興の相乗効果を狙う。(岩崎昂志)

 近本選手が高校時代に足腰を鍛えた「三草山」は標高423・9メートルで、近隣のハイカーが連日訪れる。平家物語に登場する「三草合戦」(1184年)の舞台としても知られ、源義経が平家軍を急襲して打ち破ったとされる。主に五つの登山道が整備されており、近本選手は高校時代、トレーニングで急坂や岩場を往復したという。

 加東市や市観光協会が近本選手のエピソードに目を付けたのは、2019年6月のデイリースポーツ記事がきっかけだ。紙面では、当時の練習を知る同高野球部OBの井上慎也記者が後輩の近本選手を取材。過酷なトレーニングを振り返り、近本選手は「足腰だけでなく、精神的にもすごく鍛えられた。キツかった練習の一つ」と回想している。

 市などは、デイリースポーツの紙面や、トレーニングに使われた登山コースを「近本ロード」として示した看板を登山口などに設置。さらに、登山の記念品でファンを増やそうと、カード配布を企画した。

 カードは阪神球団の公認を取り付け、デイリースポーツが22年シーズンに撮影したベストショット9枚を使う。光を反射して輝き、市販のトレーディングカードにも引けを取らない。裏面は「踏破証明書」と記され、登山者の健脚をたたえる。

 9パターンの写真は、それぞれデザインが異なる2種があり、計18種類約1万枚を作成。希望者は三草山山頂で撮影した写真を同市観光協会(同市河高)で見せれば、登頂者1人1枚ずつカードがもらえる。

 同市観光協会の阿江孝仁事務局長(64)は「カード集めが新たな三草山登山の楽しみになれば。タイガースファンも呼び込みたい」と、プロ入り4年で主力に駆け上がった近本選手のさらなる活躍を熱望。同市商工観光課は「ちょうど紅葉の美しい季節。親子で登れるので気軽に訪れて」と呼びかけている。

【三草山登山道】近本光司選手が社高校時代に走ったのは「鹿野コース」(約3キロ)と「畑コース」(約1・3キロ)の往復路。このうち鹿野コースは隣接するため池の工事のため、来年3月まで封鎖中。他にも初心者向けコースが整備されている。山頂の見晴らしは良く、晴れた日は瀬戸内海や淡路島まで見渡せる。スタンプ台が置かれており、毎月変わる押印を集める地元ハイカーも多い。加東市観光協会TEL0795・48・0995

北播スポーツ
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