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 兵庫県尼崎市長選(20日投開票)が13日告示される。日本維新の会公認で社会福祉法人理事長の大原隼人氏(44)と、現職から後継指名された前市教育長の松本真氏(43)=無所属=が立候補を表明しており、新人同士の一騎打ちとなる公算が大きい。大阪府外で初の公認首長を誕生させたい維新に対し、自民党や立憲民主党は「維新包囲網」を築いて対抗。来春の統一地方選も見据えた激戦となりそうだ。(山岸洋介、広畑千春)

■大阪府外、初の首長狙う維新

 「今回は統一選の試金石。全力で戦い、必ず勝つ」。維新幹部はそう意気込む。

 維新が県内首長選に公認候補を出すのは5回目。昨年の宝塚市長選では約1600票差まで迫るも、他の3回はいずれも大敗した。ただし、尼崎は維新の牙城である大阪に隣接し、県内でも特に強いエリア。市議会(定数42)では8人を擁する第2勢力で、夏の参院選では市内比例票でトップの約5万2千票を得た。

 8月に就任した馬場伸幸代表は「ローカル政党からの脱却」に向け、統一選で地方議員を1・5倍にする目標を掲げており、今回はそれを占う初の首長選となる。共同代表の吉村洋文府知事が告示日に来援するほか、県内外から議員を動員して組織戦を挑む構えだ。

■「市民派」稲村氏後継は包囲網築く

 「財政再建に一定の道筋がついた。信頼できる人にバトンを渡したい」。稲村和美市長は7月、今期限りでの退任を表明。自身のもとで市教育長を務め、いじめ問題や教育改革に取り組んだ文部科学省の元官僚、松本氏を後継に指名した。

 松本氏は白井文前市長、稲村市長と20年続いた「市民派市政」の継承を意識し、どの政党にも推薦を求めなかったが、維新の勢力拡大を警戒する各党が自主的に支援している。

 自民県連は松本氏への支持を表明し、立民の県組織も支援に動く。これまで市長選に候補を立ててきた共産党も今回は擁立を見送り、実質的な後押しに回る。

 今回と同じく「維新VS非維新」の構図となった3月の西宮市長選では、自民や立民が事実上の相乗りで支援した現職が維新新人に大勝した。松本氏の陣営は「国政と地方政治は違う。統一選を前に維新の勢いを止めたい」と西宮の再来を期す。

 激しい選挙戦が予想される中、勝敗の行方を左右しそうなのが強固な地盤を持つ公明党の支持層だ。公明は市議会の最大会派で12人を擁し、参院選の市内比例票は約3万3千票と維新や自民(約4万票)に次いだ。市長選では「自主投票」を決めている。

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 神戸新聞社は、尼崎市長選・市議補選の立候補者名を、電子版「神戸新聞NEXT」で速報します。

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