「君の名は。」(2016年)「天気の子」(19年)に続く最新作「すずめの戸締まり」が公開中の新海誠監督が17日、神戸を訪れた。映画は災いの元となる「扉」を閉めるため、主人公が日本を旅する物語で、そのルートの一つとして神戸も描かれる。新海監督は「神戸を通るのは必然だった」といい、作品に込めた思いを丁寧に語った。
宮崎県で暮らす17歳の高校生、鈴芽(声・原菜乃華さん)は旅の青年・草太(声・松村北斗さん)と出会い、日本各地の廃虚にある、災いを起こすとされる扉が開くのを阻止するため、東に向かって冒険の旅に出る。
九州から四国を通り、そして到着するのが神戸。監督は2年前のロケハンで商店街を歩き、摩耶ロープウェーに乗るなど、市内各所を巡った。「実際の神戸の風景を感じながら、ここにこんな場所があったかもしれない、そんな想像を膨らませながら」作品に描いていった。そのとき聞いた神戸弁は「ゆったりしていて、怒っていても心配してくれているみたいで」と、温かみを感じたそう。
地震をめぐる物語でもある。「かつて大きな災害に遭ったが、それを乗り越え、ごく普通の生活を送っている人たちと鈴芽を出会わせたかった」(新海監督)。
鈴芽らは神戸でスナックを切り盛りするシングルマザーのルミ(声・伊藤沙莉さん)と出会い、助けてもらう。「ルミも彼女なりに困難を抱えているが、そんなことは1ミリも感じさせない。鈴芽にとって、ただただ温かい思い出として、神戸で出会う、そんな人物として描きたかった」と神戸を選んだ意図を説明する。
新海監督自身は阪神・淡路大震災のときは大学4年生だった。妹が関西の大学に通っていたため心配はしたが「メディアの中の出来事だった」。
大きく考えが書き換わったのは、東日本大震災だった。すでにアニメーション作家としてキャリアをスタートさせており、「アニメを作る意義は何か」、自問を繰り返したという。またこれをきっかけに「明日、住む場所がなくなるかもしれない。そんな無常感が日本人の心に打ち据えられたのでは」と分析。世界を切り開く明るいビジョンを持つというより、今を切り抜けられればいい、そんな考え方がまん延し、勢いを失った今の日本につながっているのではと懸念する。
制作中はコロナ禍のまっただ中。おまけに戦争も起こり「個人の力を超えた大きな災害が増えた」。そのため映画が公開され、観客が映画館に足を運んでくれる今の状況は「幸運でしかない」と感慨深げだ。
観客にどう受け取られているのか。「それだけは自分でコントロールできない」と苦笑しつつ、「楽しんでもらうために作ったし、うそのないメッセージを込めた」と強調する。過去の自分に「あのときはつらかったけど、今は大丈夫」と語りかけたり、今、つらくてもそれを乗り越えた自分を想像し「きっと笑っているはず」と励ましたり。「ぼくたちの日常はその繰り返しだと思う」と新海監督。
本作でも、鈴芽が最後にそのことを思わせる力強いメッセージを残す。「自分が自分を励ます。そのために設計して作った」。新海監督はそう、力を込めた。(片岡達美)

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