ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、国外に避難したウクライナの人たちが孤立を深める中、「友人のように伴走して」支援を続ける女性がいる。日本YMCA同盟(東京)の横山由利亜さん(53)。「一緒に悩み、考え、決断を後押しするのが私の役割」と、避難者の滞在先を訪れては何時間も話を聞く。その原点は、27年前の阪神・淡路大震災にあるという。(永見将人)
10月、東京都葛飾区の都営住宅。オレナ・ジュウバンさん(51)が横山さんを笑顔で迎えた。5月、激しい戦闘が続くウクライナ東部ドネツク州から次男のアルセーニ君(14)と来日。オレナさんは、日本で手足の震えや体のこわばりが起こる難病、パーキンソン病と診断され、横山さんが相談に乗ってきた。
この日の話題の中心は、アルセーニ君の教育。地元の区立中学校に通うが、日本語が分からず授業が苦痛という。日本語教室、母国のオンライン授業と合わせて三つの学習に追われ、疲労も募る。横山さんは、言語をサポートする行政の支援制度を紹介し、今後の学習の方法を通訳も交えて話し合った。
「ほかにも気になることある?」。2時間近く話して、さらに問いかけた。時間を制限せずに耳を傾けるのが、横山さんの方針だ。
避難者が「心の折れる時期」に入っていると感じる。実際、相談を終えようとするときに「眠れない」「涙が止まらない」などの悩みを打ち明けられることが多い。「何かを与えようという姿勢では、本当の困りごとは聞けない」と、友人のような信頼関係の醸成に心を砕く。
原点は1995年1月の阪神・淡路大震災だ。横山さんは当時神戸で暮らす両親の無事を確認し、その後ボランティア活動を支えるYMCAの一員として、東京から被災地へ。大学生らと自転車チームを編成し、半壊家屋などで独り暮らしをする人を助けた。
当時は就職2年目。戸別訪問の経験はなかった。緊張の中、神戸市長田区の高齢女性の自宅で倒れた本棚の片付けを頼まれた。アルバムが見つかり、女性は懐かしそうにめくり始めた。横山さんらは作業を急いだが、後で大学生から「おばあさんは話をしたそうだった」と打ち明けられた。
「今思えば、一緒に話をし、立ち直るために大事なことを分かち合いたかったのだと思う」と横山さん。それができなかった後悔が、その後の東日本大震災や熊本地震で活動の指針となった。
2019年からは、日本YMCA同盟の社会協働プロジェクトの責任者に。2月のウクライナ侵攻直後から先頭に立ち、避難する約170人の渡航を支援。入国後の生活支援者は800人近くに上る。毎週10~15軒を訪問する日々だ。
「日本の手続き書類の分かりにくさや申請主義、窓口の縦割りを痛感する」と自治体に改善を訴える。「外国人が暮らしやすい街は、日本人も住みやすい。阪神・淡路は『ボランティア元年』といわれたが、今回を『外国人共生元年』にしなければ」と話す。
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