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ドイツ大会の1次リーグでクロアチアを相手にプレーする加地亮さん(左)=2006年6月18日、ニュルンベルク
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ドイツ大会の1次リーグでクロアチアを相手にプレーする加地亮さん(左)=2006年6月18日、ニュルンベルク
初の8強入りに向け、笑顔で調整する堂安律(中央)ら=3日、ドーハ
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初の8強入りに向け、笑顔で調整する堂安律(中央)ら=3日、ドーハ
クロアチア戦に向け、日本代表にエールを送る加地亮さん=3日、神戸市東灘区岡本9、甲南大甲友会館
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クロアチア戦に向け、日本代表にエールを送る加地亮さん=3日、神戸市東灘区岡本9、甲南大甲友会館

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、日本は6日午前0時(日本時間)から初の8強入りを懸けてクロアチアとの決勝トーナメント1回戦に挑む。前回準優勝の同国とはW杯で2度対戦し、1分け1敗。2006年のドイツ大会で相対した元日本代表DF加地亮さん(42)=南あわじ市出身=は攻略のポイントにサイド攻撃を挙げ、同じ兵庫県出身のMF堂安律(24)=フライブルク、尼崎市出身=に夢を託す。

ドイツ大会で引き分けも「昔より個は強力」

 滝川第二高OBで、Jリーグのガンバ大阪などで活躍した加地さんは16年前、1次リーグのクロアチア戦に先発フル出場した。前回大会最優秀選手のルカ・モドリッチ主将(37)=レアル・マドリード=が当時20歳で途中出場していたのは「記憶にない…」と覚えていなかったが、0-0で引き分けた東欧の強豪の印象は今も鮮烈だ。

 「組織的に規律があり、全員で守備をして攻撃に出てくる。しかも昔より個は強力になっている」

ボール奪い、サイドから崩せば日本優位に

 中盤にはスター選手のモドリッチをはじめ技術に優れた選手がそろい、FWは強さと速さを兼ね備える。前線へのパスは主にサイドを経由し、加地さんは「日本もウイング(両サイド)の選手が特徴的で、生かすも殺すも中盤の選手次第」と話す。鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)や田中碧(デュッセルドルフ)、遠藤航(シュツットガルト)ら中央に位置する選手がボールを奪い取り、サイド攻撃に転じることができれば、日本が優位になるとみる。

 そうなれば、右サイドに入ることが多い堂安に好機が巡ってくる。加地さんはスペインとの1次リーグE組最終戦で決めた強烈な左足シュートを例に挙げ、「決めないといけない時に決めてくれる」と、類いまれな勝負強さに期待する。

 日本にとってベスト8への挑戦は4度目。加地さんはこれまで実現できなかった理由を「意識の問題」とする。大会前から「優勝」を公言し、ベスト8を通過点と話す堂安に共感し、「やるからにはそこ(世界一)にどう取り組むか。この予選(1次リーグ)を通じ、チーム全体に戦える自信がついたと思う」と頼もしく見る。

「東大に入るより難しい」代表選手のバトン

 W杯に出場した兵庫県出身選手は、02年の日韓大会代表の明神智和さん(神戸市西区出身)に始まり、堂安まで計6人。6大会連続でバトンがつながっている。加地さんは「代表選手になるのは、確率的に東大に入るより難しい」と例えて、郷土の先輩として「(世界に)兵庫県のイメージを広めてほしい」と、堂安のゴールを待ち望む。(有島弘記)

【明神、岡崎、香川、昌子…そして堂安へ W杯8強に挑んだ兵庫勢の系譜】

 最初は2002年の日韓大会。日本が初めて駒を進めた決勝トーナメント1回戦にMF明神智和さん(44)=当時柏レイソル、神戸市西区出身=が先発したが、トルコに0-1で惜敗した。2度目の挑戦となった10年の南アフリカ大会では、パラグアイを相手に、FW岡崎慎司(36)=シントトロイデン、宝塚市出身=が途中出場したが、0-0からのPK戦の末に3-5で屈した。

 3度目がベルギーと対戦した18年のロシア大会。MF香川真司(33)=シントトロイデン、神戸市垂水区出身=とDF昌子源(29)=ガンバ大阪、神戸市北区出身=が先発したが、2-0から追い付かれ、後半ロスタイムに決勝点となるカウンターを浴びた。ピッチをたたいて悔しがる昌子の姿が印象的だった。

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