• 印刷
浜辺に常備している救護用の水上バイクについて淡路署員(左)に説明する事業者の女性=7月、淡路市楠本
拡大
浜辺に常備している救護用の水上バイクについて淡路署員(左)に説明する事業者の女性=7月、淡路市楠本

 兵庫県内での水上バイクによる衝突事故が今シーズンはゼロだった。昨年は死亡事故を含む3件の衝突事故があり、県や神戸、明石市が罰則の引き上げや航行禁止区域の拡大など規制を強化。パトロールや民間事業者と連携した啓発活動にも力を入れ、それらの効果が表れた格好だ。

 神戸市内であった「兵庫県水上オートバイ対策に関する連絡調整会議」で公表された。同会議は行政機関や第5管区海上保安本部、県警、海上レジャー団体などが参加する。

 昨年は淡路市沿岸で水上バイクが消波ブロックに激突し、男女3人が死亡する事故が9月に発生。運転者の男性は酒を飲んだ状態で操縦したとされる。明石市の海水浴場では夏場に遊泳客に近いエリアを猛スピードで走行する問題も起き、自治体は規制強化にかじを切った。

 県は今年6月に関連条例を改正。遊泳者への接近などの危険行為や飲酒操縦に懲役刑を導入した。遊泳者からおおむね100メートル以上離れて航行するなど独自ルールも設けた。神戸市は須磨区の須磨海岸や兵庫区の兵庫運河の一部に航行禁止区域を広げ、明石市は懲役刑などの罰則を盛り込んだ条例を制定した。

 5管本部のまとめでは、昨年1年間では淡路市沖の死亡事故のほか、神戸市沖や明石市沖で水上バイク同士が衝突する事故が2件起きたが、今年は11月上旬時点で衝突事故はなかった。県港湾課は「条例改正などが危険行為の歯止めになっているのでは」とみる。

 自治体や県警はパトロールを強化して危険行為を監視した一方、県が今年夏に導入した「安全宣言ショップ」の啓発活動も奏功。瀬戸内海沿岸のマリーナ12事業者が参加し、水上バイクの運搬などで応対した利用者ら計2593人に注意喚起した。県などは事故防止に向けた取り組みを今後も続ける。(金 旻革)

神戸明石淡路
もっと見る
 

天気(9月6日)

  • 33℃
  • 25℃
  • 10%

  • 34℃
  • 22℃
  • 10%

  • 35℃
  • 25℃
  • 10%

  • 36℃
  • ---℃
  • 10%

お知らせ