神戸市は１２日、王子公園（神戸市灘区）再整備計画の基本方針を発表し、市民からの反対意見もあった大学誘致について、１２月中に公募を始める予定であることを明らかにした。現王子スタジアムの新築移転なども継続して進めるとしている。

　市は昨年１２月、遊園地やテニスコートの廃止▽大学の誘致▽立体駐車場の建設－などを盛り込んだ素案を公表。地元を中心に反発の声が上がり、今年６月、遊園地廃止を改め、改修する動物園エリアにレクリエーション施設を設けるよう方針を変えた。テニスコートや陸上トラックの一部も公園内に確保するとした。

　９月には、大学誘致や駐車場の整備で重視する条件、目標などを新たに加え、案をより具体化。同月下旬から約１カ月間、パブリックコメント（意見公募）を実施した。基本方針はそれらを踏まえ決めたという。

　誘致する大学については「国際性や多様性を高める特色のある大学」などとしている。市は基本方針に基づいて来年度以降、各施設の具体的な整備内容やデザインなどを決める基本計画を策定する。その過程で再び市民の意見を募るという。（名倉あかり）