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尼崎市立尼崎高校=2019年5月、尼崎市上ノ島町1
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尼崎市立尼崎高校=2019年5月、尼崎市上ノ島町1

 尼崎市立尼崎高校(兵庫県尼崎市)の硬式野球部で2020年秋、男性コーチ(当時)が選手に、禁じられている「サイン盗み」をするよう指示していた問題で、男性コーチが監督(同)に「サインを飛ばしませんか」と事前に相談していたことが22日、市教育委員会への取材で分かった。監督は「もし見えたら、ええんちゃうか」と返答しており、市教委は監督が指示を容認していたとみている。

 学校は公式戦の約2週間後に事態を把握したが、県高野連に正式な報告をしていなかったことも判明。ただ、監督が非公式に電話で概要を伝えており、県高野連は「報告を怠ったとは捉えていない」としている。

 関係者によると、男性コーチは公式戦前日の練習後、監督に「捕手のサインが見えたら、打者に飛ばしませんか」と提案。監督は「セカンド(二塁走者)からはするな」と制したが、三塁コーチに関しては「もし見えたら、やったらええんちゃうか」と答えた。

 元監督は神戸新聞の取材に、自身の発言内容を認めた上で「不正を許容したものではない。三塁コーチから見えたらしょうがない(違反にならない)くらいの意識だった」と主張。だが、男性コーチは部員にサイン盗みを指示した際に「ばれたら俺と監督の首が飛ぶ」と告げており、数人いる指導者のうち、指示を知っているのは「俺と監督だけ」と語っていた。

 元監督は元プロ野球投手で、00年秋に市尼崎高の監督に就任。16年夏には同校を33年ぶりの甲子園へ導いた。問題が校内で発覚した20年10月から指導を自粛し、復帰直後の21年4月に他校へ異動した。

 県高野連によると、不祥事があった際には校長が書面で報告するのが正式な手続きという。当時校長だった市教委幹部は「本件が原因でうつ状態になられた部員に配慮し、報告を見送った」と説明し、試合でサイン盗みが行われなかった点も「考慮した」としている。

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