特定抗争指定暴力団「神戸山口組」（神戸市中央区）の有力団体だった「俠友会（きょうゆうかい）」（兵庫県淡路市）が、兵庫県警に解散届を提出したことが２３日、捜査関係者への取材で分かった。県警は届け出の有無を明らかにしていないが、同会が暴力団活動を行わないかどうかを慎重に見極めるとみられる。

　俠友会は２０１５年８月、特定抗争指定暴力団「山口組」（神戸市灘区）から神戸山口組が分裂した際に、離脱を主導した直系団体の一つ。同会の寺岡修組長は神戸山口組の最高幹部「若頭」を担ったが、捜査関係者によると、内部の対立によって既に神戸山口組を離脱していたという。

　今年１月には、かつて神戸山口組の本拠地としても使われた同会事務所の土地と建物を淡路市が購入。その後、兵庫県公安委員会は特定抗争指定暴力団が活動を制限される「警戒区域」から同市を除外していた。

　１５年に始まった山口組の分裂抗争が長期化し、神戸山口組からは特定抗争指定暴力団「池田組」（岡山市）や、対立する山口組に合流した「山健組」（神戸市中央区）などがたもとを分かった。捜査関係者によると、今年に入ってさらに中心幹部の離脱が相次いだという。