その男性は中学2年生の時、兵庫県芦屋市の実家で阪神・淡路大震災に遭遇した。14歳、10代半ばの繊細な時期。日常を一瞬で失い、先の見えない不安に心が染まった。だが、力を合わせ苦境に立ち向かう人々を見て、人と人とのつながりが、いかに大事か気づかされた。男性はいま、徳島で中学校教諭をしている。震災から間もなく28年。今年も1月17日には学年通信を通じて、つながりの大切さを伝えるつもりだ。あの日の自分と同じ、中学2年生の君へ。
鳴門教育大付属中(徳島市)教諭の天王寺谷(てんのうじや)圭司さん(42)=芦屋市出身=は28年前、体験したこともない激震で飛び起きた。
自宅は同市西蔵町の国道43号沿い。最初はトラックが突っ込んできたと思った。揺れが収まり、ベランダから見た外の風景は「灰色っぽかった」。すぐ近くで阪神高速が倒壊していた。家は築80年の一戸建て。10年ほど前に補強工事をしていたためか倒壊は免れたが、後に全壊と判定された。
その後ははっきり覚えていないことが多い。近所の家が倒壊し、救助を手伝った。通っていた市立精道中学校へ行ってみると、友人が「おれんち、つぶれた」とつぶやいた。その後、家が倒壊した近所の家族とガレージで生活。一時、赤穂市の親類宅へ避難もしたが、不安は消えず、早く芦屋に戻ることばかり考えていた。
中学校では同級生らが亡くなった。学校再開後も体育館に避難者がいて、運動場には仮設住宅が建設された。父親の会社の人やボランティア、自衛隊などさまざまな人に助けられ、生活を取り戻していった。
自分一人だけでは生きていけない。人々との関わりや助け合いがあってこそ人間は生きていくことができる
中学3年生になって書いた作文には、そんな言葉が残っていた。「多感で不安定な時期だったが、正直な気持ちだったと思う」
大学進学で芦屋市を離れ、幼いころからの夢だった中学校教諭になった。初めて担任を持った1月17日、震災に触れずにはいられなかった。以降、学年通信などで経験を伝えてきた。
昨年、神戸マラソンに初めて参加し、復興してきた神戸の街を走った。「沿道の人々の応援があるから走り切ることができた。つながりがあれば1人ではなし得ないことができる」。被災当時の思いと重なった。
現在は鳴門教育大で研修に励む。生徒の前に立つ機会は少ないが、今年も1月17日には中学2年生への学年通信を発行する予定だ。
つながりによって被災から復興した街は、つながりによって幸せを生み出しているように感じました
今の「当たり前」「ふつう」の状況が、何か突然のことで一変したとき、いろいろなものが失われるかもしれません。それでも奪われずに自分の支えになってくれるものの一つは「つながり」です
自身の長男も中学2年生で迎える、今年の1月17日。特別な思いを込めて、原稿をしたためている。
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