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JR神戸線では夕方に運転再開を発表した後も、運行状況は「調整中」のままだった=25日午後5時38分、神戸市中央区、JR三ノ宮駅
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JR神戸線では夕方に運転再開を発表した後も、運行状況は「調整中」のままだった=25日午後5時38分、神戸市中央区、JR三ノ宮駅
神戸淡路鳴門自動車道の通行止め区間を知らせる電光掲示板。淡路島内では雪の影響が25日午後も続いた=25日午後4時2分、神戸市垂水区名谷町
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神戸淡路鳴門自動車道の通行止め区間を知らせる電光掲示板。淡路島内では雪の影響が25日午後も続いた=25日午後4時2分、神戸市垂水区名谷町
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 強烈な寒波の影響で、兵庫県内は24日から25日にかけ、長時間にわたり公共交通がまひした。明石海峡大橋は20時間以上も通行止めとなり、淡路島のスーパーでは品薄となる商品も。岡山県境などでは車の立ち往生も相次いだ。JR神戸線などは25日午後になってもダイヤは乱れたまま。露呈した都市交通のもろさに、利用者らは疲れといらだちをにじませた。

■国道、10時間以上進まず

 赤穂市の国道2号は24日午後7時ごろ、トレーラーのスリップ事故で上下線がふさがり、通行止めになった。そのため、兵庫、岡山両県で立ち往生が発生。岡山国道事務所によると、25日朝は岡山県側で最大約25キロ、約2600台が動けなくなった。兵庫県側も25日昼過ぎで約6キロの渋滞が残っていた。

 国道2号は、たつの市や相生市でも大規模な渋滞が発生し、多くのドライバーが車内で夜を明かした。

 「10時間以上、1メートルも進んでいない」と、たつの市内の西行き車線で動けなくなったトラック運転手の男性(45)。24日午後10時前に、姫路市内の工場を出発し、通常なら2時間弱で目的地に着くはずが、車中泊を強いられた。男性は「コンビニが近く、トイレと食事は助かった」と疲れ切った表情で話した。

■物流ストップ、スーパー品薄に

 明石海峡大橋は、24日午後4時から通行止めとなった。本州四国連絡高速道路によると、当初は強風が要因だったが、通行止めにしたために積雪は増し、強風で除雪車を出すこともできなかったという。気温低下で雪が凍り付き、除雪作業にも時間がかかった。

 通行止めは25日午後1時15分に解除されたが、淡路島内では通勤・通学や物流に大きな影響が出た。洲本市のスーパー「マイマルシェ洲本とれたて市場」は、ちくわなどの練り物やパン類などが品薄に。同店の岩本裕介マネジャー(35)は「夏場は台風で通行止めの経験があり、事前に発注を増やす対策をしてきたが、冬場は予測できなかった。品数が元に戻るのに数日かかる」と心配していた。

■JR神戸線、告知なく一部で運行

 JR神戸線は24日夜からダイヤが乱れ、25日は始発から運転を見合わせ。朝の通勤時間帯を直撃し、運行していた地下鉄や私鉄の駅は大混雑した。運転再開の発表は12時間以上たった後の同日午後4時45分。JR西は会見で、京都線での分岐器の「不具合」が要因だったと説明した。

 一方、JR西は「運転見合わせ中」と発表していた25日午前から、一部の電車を運行させていた。会見では「本数が少ないので、あえて『運転見合わせ』と発表した」と釈明したが、尼崎市の小学校に勤める男性教諭(51)は憤る。

 神戸市須磨区の自宅から尼崎市への通勤手段がないため、自宅待機を余儀なくされたが、午前11時ごろに最寄りのJR駅の様子を見に行くと、電車が動いていた。結果、小学校に着いたのは午後1時。出勤できなかった教諭もおり、授業にも影響した。男性教諭は「混乱を招きたくない思いも分かるが、正確な情報を伝えてほしかった」と話した。

淡路西播
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