塩屋商店会の店が並ぶ神戸市垂水区塩屋町3の道路脇に、多くのお供え物と花が手向けられた祭壇がある。この近くにすみ着いていたオスの地域猫、ナンダス(通称ナンデス)のために作られた祭壇で、道行く人が足を止める。置かれたノートには「ナンちゃん、ありがとう」「大好き」など多くのメッセージが寄せられている。
ナンダスは、元は飼い猫だった。祭壇が置かれている場所で喫茶店を営んでいた飼い主が8年前に他界。近所の花屋の店主に引き取られた。その後、花屋の店主も高齢のため飼育が難しくなり、その後は地域猫として過ごしていた。夏は涼しい日陰で昼寝、冬は近隣住民が用意した小屋の中で過ごした。
すり寄ったり、かわいく鳴いたりはしないが、逃げたり、人を怖がったりしない。道路の真ん中で長時間昼寝をする姿などが人気だった。「ぶっきらぼうだけど呼んだら返事もする。家族みたいな存在だった」と近所で八百屋を営む男性(79)が懐かしそうに話す。
2021年12月には、テレビ番組の特集で動物写真家の岩合光昭さんが塩屋を訪れ、ナンダスを撮影。昨年2月の放送後、兵庫県内外からナンダスに会いに来る人が増えたという。
しかし、今月6日にナンダスの体調に変化が起きた。地面に横たわっているナンダスを通りかかった近隣住人が発見し、呼びかけたが2、3歩進み、パタンと倒れてしまった。その後もうまく歩けなかったため、病院に連れて行ったが、獣医師からは「高齢で助けるのは難しい」と宣告を受けた。5日ほど入院させたが、最後はすみ慣れた塩屋で過ごしてもらおうと11日に引き取った。
近くの介護施設に場所を借り、ベッドを用意し交代で面倒を見た。「ナンダス」と声をかけると、いつものように鳴いて返事はできなかったが、しっぽを振ってくれたという。面倒を見ていた主婦(75)は「水をあげるなどして様子を見ていたら、知らないうちに施設のガラス越しに大勢の人が応援に駆けつけてくれました。こんな地域猫いないでしょう?」。
翌12日、ナンダスはすみ慣れた町で息を引き取った。その直後から、通りかかった人たちに、ナンダスがいないと問い合わせが殺到するようになった。そこで澤さんは、ナンダスが亡くなったことを伝える写真付きの張り紙を作った。すると花やネコ用のおやつ、手紙が垂水区以外からも寄せられた。
「ここまで多くの人の癒やしになっているなんてびっくり。悲しいことではあるけれど、寄せられた言葉に心が温かくなりました」と男性。女性も「こんなぜいたくな地域猫は他にはいない。でもここまでしたくなるほど好きやった」。笑顔で話している女性の目にはうっすら涙が浮かんでいた。
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