1997年に児童5人が襲われ、2人が殺害された神戸連続児童殺傷事件の全ての事件記録が廃棄された問題で、神戸家裁が廃棄した記録のうち捜査関係文書だけで少なくとも1200点以上が捨てられたとみられることが、当時14歳で逮捕された「少年A」の少年審判に関わった弁護士(72)への取材で分かった。弁護士が原本をコピーした捜査書類目録によると、200点を超える少年Aなど関係者の供述調書も含まれた。弁護士は「目録で何が失われたかが分かる。裁判所が希望すれば提供したい」と話す。
■目録として135ページ分
弁護士によると、97年当時、少年審判のため膨大な事件記録をコピーした。弁護士は少年Aを医療少年院送致とする処分が確定した後にそれらを廃棄した。だが、一つのファイルだけが、記事の切り抜きなどと一緒に偶然残されており、捜査書類目録など失われた資料の一部が確認できたという。
記録のコピーには、兵庫県警が送検時に作成した「少年事件送致書」や「関係書類追送書」など捜査文書の目録として135ページ分があった。
それによると、捜査書類には、供述調書や実況見分調書、鑑定書などの証拠だけでなく、捜査復命書・報告書計約300点や逮捕状請求書など、一連の捜査の流れを裏付ける資料があったとみられる。原本は廃棄されて今は存在しないが、弁護士は「成人の刑事裁判は、検察が資料を絞り込んで証拠申請をするが、少年事件は全てを家裁に送致する。全ての捜査文書が送られたはずだ」と話す。
■200点を超す押収物も記載
また、押収物目録として約20枚のコピー紙がとじられ、200点を超す押収物も記されていた。事件で殺害された土師(はせ)淳君=当時(11)=の遺棄現場に残されていた警察への「挑戦状」や神戸新聞社に届いた「犯行声明文」、凶器など、少年Aに関係する証拠が含まれるという。
少年の立ち直りを重視する少年法により、少年審判は非公開のため、捜査記録の内容の一端が明らかになるのは異例。被害者遺族であっても、2001年施行の改正少年法で一部閲覧やコピーが認められるまでは事件記録の内容はうかがえなかった。
最高裁は内規で、史料的価値の高い少年事件記録は保存期間の満了後も廃棄せず、永久保存(特別保存)するよう定めている。しかし、神戸家裁によると、連続児童殺傷事件の記録は保存期限を過ぎた11年に全て廃棄されていた。昨年10月以降、各地の重大少年事件記録の廃棄が相次いで分かり、最高裁は現在、記録保存の在り方を検証している。
弁護士は「連続児童殺傷事件の全記録が廃棄されたといっても、実際の記録を見ていない人には、雲をつかむような話だろう。残っていた目録は、記録の原本そのものではないが、廃棄されたものを確認できる点で意味は大きいのではないか」と話している。(霍見真一郎)
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