神戸市は１４日、通年利用できるアイススケートリンクの整備構想を明らかにした。民設民営で、市がＨＡＴ神戸（神戸市中央区）の市有地を貸し出す方向で検討している。２０２６年冬季五輪ミラノ・コルティナダンペッツォ大会を見据え、地元選手の練習場所として活用されそうだ。

　１４日の市会委員会で、市が答弁した。実現すれば、通年型のスケートリンクは「ひょうご西宮アイスアリーナ」（兵庫県西宮市）に続いて県内２例目となる。

　神戸市によると、スケートやアイスホッケーの地元競技団体が企業と連携したリンクの新設を市に要望していた。市は、ＨＡＴ神戸の「人と防災未来センター」の北側にある約４千平方メートルの市有地を候補地に決めた。

　市内には「ポートアイランドスポーツセンター」（神戸市中央区）にリンクがあるが、夏季は休業するため、通年利用できるリンクの確保は長年の課題だった。フィギュアスケート女子で世界的に活躍する神戸市出身の坂本花織選手や三原舞依選手らも、通年型リンクの必要性を訴えていたという。

　リンクは、国際規格に対応した６０メートル×３０メートルを計画。競技団体などの練習が中心になる見込みだが、市は一般利用も求めていく考え。