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西宮市役所=西宮市六湛寺町
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西宮市役所=西宮市六湛寺町

 兵庫県西宮市は17日、児童虐待への対応を充実させるため、市独自の児童相談所(児相)を設置する方針を明らかにした。現在は兵庫県の児相(こども家庭センター)が西宮市を管轄しており、開設後は県から業務を移管する。開設時期や場所は未定としている。

 同日開会した市議会定例会で、石井登志郎市長が「児童虐待などリスクを抱える子どもたちを、市が一貫して守り育てる態勢を取っていく」と述べ、設置に向けた検討に入ると表明した。今後、県との協議に入る。

 児相は子どもの福祉と権利を守るため、児童福祉法に基づいて設置される専門機関。家庭からの相談対応や子どもの一時保護、里親や児童養護施設との橋渡しなどを行う。都道府県と政令市には設置義務があり、中核市も設置できる。

 県内で児相を設けているのは県と神戸市のほか、中核市の明石市。尼崎市も、2026年4月の開設を目指して準備を進めている。

 西宮市が21年度に受け付けた児童虐待の相談件数は1294件で、18年度の683件から2倍近くに増えている。市子供家庭支援課は「これまで県と市が役割分担して虐待に対応してきたが、一つの自治体で一貫して子どもや家庭を支援することで、より効果的に対応できると判断した」と説明。児相に一時保護所の機能を持たせるかどうかも今後検討する。

 児相には児童福祉司や児童心理司ら専門職を配置する必要があり、全国的に人材が大きく不足している。市は「先行する中核市の事例も研究し、専門職の確保や育成を図りたい」としている。

阪神
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