今年1月、神戸市兵庫区の集合住宅から出火し、高齢男性ら8人が死傷した火災は22日で発生から1カ月となる。多くの人が寝静まった未明の火災には緊急車両31台、隊員101人が出動した。「レベル300(意識なし)」「6名すべて赤(命の危険あり)」-。同市消防局の無線記録には、約1時間にわたる現場の混乱や緊迫感を伝えるやりとりが残されていた。
神戸新聞社が入手し、救命、消火活動の経緯を確認した。火災が起きたのは1月22日午前1時40分ごろ、現場は同市兵庫区湊町1にある3階建ての集合住宅「第2ひろみ荘」だった。
「『1階から黒煙が出ている』というかなり慌てた通報。詳細不明。現場対応願う」。出火を知らせる最初の119番は午前1時37分だった。近隣住民の通報を受けた消防管制室が緊急車両の手配を開始した。
数分後、複数の消防車が現場に到着。外観の情報を送るよう指示があり、現場は「建物周辺白煙確認」と応答した。
1時46分には隊員が避難した住民と接触し、煙が1階から上がっているのを確認した。建物は3畳ほどの広さの居室を中心に31室があり、30人が住んでいた。
管制室は1時49~52分の間に、「ドクターカー要請いかが」と繰り返し4回問うた。より多くの緊急車両を出す「第2出動」の必要性も尋ねたが、現場からすぐさまの応答はなく、混乱した様子がうかがえる。
1時56分、大規模災害対応救急隊「ブルーキャット」の出動が決まる。ブルーキャットは、乗客106人が死亡した2005年の尼崎JR脱線事故での対応を教訓に発足した。複数の救急隊のとりまとめや医療チームとの調整を担い、2022年には5件の出動があった。
その後も隊員から「1階部分9部屋ある模様。男性3名救出。いずれもレベル300」などと、一刻を争う状況が次々と報告される。300は意識状態を表す基準の最も高い数値で、全く意識がない状態を指すとされる。
現場からはさらなる緊急車両の追加が求められるが、新型コロナウイルス禍で他の救急搬送にも対応する必要があるため、管制室は「4台追加、それでよいか」と応じるにとどめた。
2時4分、「現在のところ要救助者6名すべて赤」。治療の優先順位を判断するトリアージの結果、6人が命の危険がある「赤」に区分された。
「もう1名救出完了」「現在、10人目救出完了」。建物の中や窓から住民の救助が続き、認知から約1時間後の2時39分、火災の鎮圧が報告された。
当日中に、救急搬送された77~86歳の男性4人の死亡が確認された。全員が1階の住人で、1人暮らしだった。
神戸市消防局によると、火災では1、2階部分の計約26平方メートルが焼損した。火災警報器は全室に設置され、作動し、火事の発生を知らせていた。それでも、これだけの死傷者が出た理由について同市消防局は「通常であれば警報器の音に気付いて逃げられるところを、狭い空間に煙が一気に充満した」とみている。
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