兵庫県は２２日、姫路、西宮市に設置している新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場を、３月いっぱいで閉鎖すると発表した。利用状況が落ち着いたほか、運営費用を負担する国の方針が定まっていないことを踏まえて決定した。

　県は２０２１年６月、ワクチン接種を加速させるため大規模接種会場を開設。１～５回目接種に対応し、現在はアルカドラッグ東姫路店（姫路市日出町）とアクタ西宮西館（西宮市北口町）を会場に、１日当たり計約９００回の接種を行える体制を敷いている。

　県によると、大規模接種会場の予約率は昨年１１～１２月に７０～８０％に上ったが、直近では１０％程度まで低下しているという。国の接種方針も示されておらず、会場の利用契約の期限となる３月末で閉鎖を決めた。

　接種最終日は２会場とも３月２６日。３月分の接種予約は今月２５日から受け付ける。接種日は２月まで毎日設けていたが、３月は週３日（金、土、日曜日）に縮小する。

　県の担当者は「大規模接種会場の設置を国が必要と判断すれば再開する可能性はあるが、４月以降はどうするか現段階で決まっていない」としている。

　また、他のワクチンでアレルギー症状が出た人に接種が推奨される米ノババックス製ワクチンについては、神戸と姫路市内の医療機関３カ所で３月末まで接種を継続するが、４月以降は未定という。

　大規模接種会場での接種予約は県の特設サイト、もしくはコールセンター（ＴＥＬ０５７０・０３３・１８５、午前９時～午後６時）から。ノババックスワクチンの接種予約はコールセンター（ＴＥＬ０７８・３６１・１７６８、平日午前９時～午後５時半）