ロシアのウクライナ侵攻から1年、バイオリン奏者のユリヤ・ガブリレンコさん(19)は戦火を逃れ、京都で暮らす。欧州を転々とした後、日本にたどり着いたが、大切な楽器は母国に残したままで、演奏ができない日々を送っていた。窮状を知った兵庫の音楽関係者が支援を名乗り出て、ドイツ製のバイオリンを贈った。ユリヤさんは「久しぶりに音を奏でられてうれしい。日本の方の親切に感謝している」と喜ぶ。
ウクライナ東南部の都市、クリビーリフで母親のオレーナさんと住んでいた。姉、兄はキーウ(キエフ)在住。地元の音楽学校に通い、クリボログ地域音楽大学室内交響楽団にも所属し、ソロでも活躍していた。2019年には若手が競う国際コンクール「ミュージカル・ノベンバー」で優勝。卒業後は大学に進学して研さんを積む予定だった。
■欧州を転々
自宅は激戦地のドネツク地域に近く、破壊された建物を目の当たりにした。「ミサイル攻撃の爆発音で、家が地震にあったように揺れた」と恐怖の時間を振り返る。
危険を察し昨年2月末、母とともに隣国のポーランドに脱出。衣類など最低限の生活必需品のみを持ち出し、楽器は置いてきた。支援団体を頼ってドイツ、北欧を転々とし、秋に再びポーランドへ。日本大使館で日本の避難支援プログラムを知った。
もともとアニメを通じ日本文化に興味があったため応募。10月、千葉の施設へ移った。しかし母親は長旅で疲れ、戦火が続く故郷へ帰国。今は通信アプリ「ライン」でお互いの安否を確認しあう。
やがて知人から埼玉県のピアニスト渡辺静代さんを紹介され、さらに川西市の指揮者でオーケストラ「シンフォニア・アルシスOSAKA」を主宰する守山俊吾さん(81)と知り合った。守山さんはキーウ交響楽団を指揮した経験があり、渡辺さんとウクライナで協演したこともある。
■「早く平和に」
ユリヤさんの現状を知った守山さんは、昨年開いた支援公演の収益金で援助を思いついた。懇意にしている大阪の国際楽器の松永歓(かん)社長(神戸市中央区在住)に相談。松永さんも一部の費用を分担し、バイオリンを贈ることを決めた。
1月から京都の避難者と合流したユリヤさんは早速、国際楽器でバイオリンを選び、音色を確認。気にいった1台を受け取った。「弓を持ったのは1年ぶり。素晴らしい楽器に出合えた」と感謝する。
守山さんは「演奏者が楽器を奪われるほど苦しいことはない。音楽関係者が手を携えて将来あるバイオリニストを支援できた」と話す。4月にはユリヤさんが出演するコンサートも企画する。
ユリヤさんは祖国の惨状を伝える報道を見る度、胸が痛むと話す。「故郷が破壊され、悲しみや怒りでいっぱい。一日も早く平和が戻り、オーケストラの仲間と演奏したい」
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