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 重大少年事件の記録が各地で廃棄された問題で、最高裁は廃棄が分かった36家裁・支部の52件で廃棄に至った経緯や理由を個別調査している。社会の耳目を集めた事件で、本来なら永久保存(特別保存)に該当した可能性が高いとみられる。最高裁は今後の記録保存の在り方を検証するとし、4月をめどに調査報告書をまとめ、公表する。

 最高裁は調査対象を、昨年10月に問題が発覚してから報道機関が同年11月28日までに各地の家裁に問い合わせた事件とした。廃棄当時の職員らへの聞き取り調査などを行う。

 兵庫県に関係する事件では、神戸連続児童殺傷事件をはじめ、神戸家裁と同家裁姫路支部が廃棄した5件が対象となった。

 1997年8月に稲美町で起きた高1集団暴行死事件の記録も捨てられた。事件では、県立高校1年だった高松聡至(さとし)さん=当時(15)=が中学時代の同級生らによる集団暴行で亡くなった。

 2000年12月の御津町(現たつの市)タクシー強盗殺人事件では、当時16歳の男女がタクシー運転手の三美文男さん=同(49)=を殺害し、売上金を強奪。05年10月の姫路ホームレス放火殺人事件は、少年4人が河川敷で寝ていた雨堤(あまづつみ)誠さん=同(60)=に火炎瓶を投げて焼死させた。10年7月の宝塚自宅放火事件では、当時15歳の少女が同級生の少女と共謀し自宅に放火、家族3人が死傷した。

 一方、廃棄せずに永久保存とされていた記録7件も、運用状況を確認するため保存の経緯を調べている。7件には、事件当時18歳1カ月だった少年の死刑が確定した山口県光市の母子殺害事件(99年)や、高校の同級生らに硫酸タリウムを飲ませるなどした名古屋大元女子学生の殺人・殺人未遂事件(14年)などがある。

失われた事件記録成人未満
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