「不動産の物件が17ある。私の代で終わるのはもったいない。誰かに継いでほしい」
「生涯独身。財産が親戚や国庫に渡るなら、養子になってくれる人に譲りたい」
「養子は素直な人がいい。だまされるとか、殺されるとか怖いですから」
神戸や大阪、東京を中心に結婚相談所「ピープル」を経営する伊達蝶江子さん(59)=神戸市垂水区=には、高齢者らからさまざまな問い合わせが入る。
6年前から「大人養子」と銘打ち、人生の終わりに備えて養子を探す高齢者と、資金を必要とする若者らとの養子縁組を仲介するようになった。
昔から親族間を中心に行われてきたが、伊達さんは面識がない他人同士のマッチングに広げた。後継者不在に悩む経営者からの相談が増え、婿養子の結婚を勧めたのがきっかけだった。「婿養子があるなら、結婚を伴わない養子もありだと思った」と振り返る。
男女を結びつけてきたノウハウが頼りだ。「人口減社会に、利害から始まる親子関係があってもいい。ただ、養子になる側には単に財産目当てではなく、誠意があるかどうか。養子も、そして養親も、人柄は慎重に見極める」
これまでに2組を成立に導いた。結婚の成婚料30万円に対し、養子縁組の成立料は10倍の300万円。高額にも思えるが「養子縁組後もしばらくフォローが必要。男女の結婚より何倍も難しい」と説明する。
◇
伊達さんのメールには、養子になりたい若者からも連絡が入る。
起業を見据え、まとまった資金を期待するケースが典型的だが、晩婚・晩産化に伴い、両親ともに亡くした若者からもあるという。
「20代で親の介護を経験した若者ケアラーですよね。家庭をもう一度感じたい、近くにつながれる高齢者がいて、財産ももらえたらと。何とかしてあげたい」
自らも小学6年の時、母親をがんで亡くした。高校時代には父親が脳梗塞で車いす生活になり、生活保護で暮らした。その間、垂水福音教会で食事や勉強の支援を受けたのを機に、クリスチャンになった。
「リーマン・ショック(2008年)以降、経済的事情から若い人の成婚がより難しくなった。お金がある高齢者は、もっと若い人に分け与えてもいいのでは。若い人には、人生は変えられると伝えたい」
21歳で結婚し、34歳で離婚。シングルマザーとして子ども2人を育てた。早朝から夜遅くまで弁当屋など四つのパートを掛け持ち、1996年に起業した。
今年で27年。長男は独立して別業態の会社を興し、長女は米国で家庭を築いている。2人とも会社を継ぐ見通しはない。55歳を過ぎ、自身にも会社の承継問題が頭をもたげる。
「経営者は、子どものように育てた会社を身内に継いでほしいと思っている。私も体に不調を感じる年齢になり不安が増えた。近くに住み、会社も継いでくれる養子を迎えたい。大人養子は、将来の自分のためでもあるんです」
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