冬の日本海は荒くしけ、どんよりした鉛色の雲が垂れ込めていた。
兵庫県内のホテルを辞めて、単身で北陸に移住した40代の男性は空を見上げ、こう言った。「人生をやりなおそうと、ここに来ました」
7年前、縁もゆかりもない地に養子として来た。養親は70代の夫婦。子に恵まれず、自分たちの亡き後、姓や家、所有する山林などの資産を引き継ぐ成人した「子ども」を探していた。
男性は当時を振り返る。「養父母は親戚を当たってもダメで、わらにもすがる思いだったようです。他人でも養子に迎えたい人がいるんだと驚きました」
男性は「大人養子」という耳慣れない仕組みを使っていた。子どもではなく、大人の養子縁組とはいったい?
聞くと、子どもがいない、子がいても遠方にいて頼れない高齢者が、近所に住んで気にかけてくれる若者を子に迎える「契約」という。養子には、養親の資産を継げるメリットがあるらしい。
まさに「遠くの親類より近くの他人」だが、果たしてうまくいくのか。
「利害から始まる親子関係があってもいい」
「大人養子」と銘打ち、仲介をする結婚相談所「ピープル」経営の伊達蝶江子さん(59)=神戸市垂水区=は言い切る。長年、男女を結びつけてきたノウハウを生かし、養子縁組のマッチングに取り組み始めた。
婿養子や親族を養子にするケースなどは一般的だが、それを面識のない赤の他人に広げる-。時に危うさもはらむ仲介に、伊達さんは「養親も養子も人柄がすべて。慎重に見極める」と強調する。
仲介の成立はまだ2組だが、名字や墓、資産の継承を望む高齢者や、起業を夢見る若者らから問い合わせが相次ぐ。「深刻な少子高齢化の時代。いろんなマッチングのニーズが高まっている。うまくいけば実の親子以上になれる」
人口が減り、実の親子関係さえも希薄になる社会で、新たな養子縁組ビジネスは何を意味するのか。2組の養子に会った。
◆
養子縁組には二つ形態がある。普通養子縁組は、実親との法律上の親子関係は残したまま、養親とも新たな親子関係をつくる。原則、養親の姓を名乗る。養子は実親と養親の両方に対し相続権がある。養子が成年の場合は養親は単身でもよく、双方の合意によって届け出のみで成立する。実親との法律上の親子関係が消滅する特別養子縁組もあり、利用できるのは原則15歳未満とされている。
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