■弁護士の上谷佳宏さん
子のいない高齢夫婦らが、姓や墓、先祖からの財産を守るため、経済的な援助を望む他人と縁を結ぶ。神戸などの結婚相談所が仲介する養子縁組は、養親子が互いの理想を求める一つの形だが、そこに落とし穴はないのか。人生の終わりに、どう備えるべきか。東町法律事務所(神戸市中央区)代表社員弁護士の上谷佳宏さん(68)に聞いた。
-そもそも養子縁組とは。
「親子関係をみなして、法的な効果を与えることを指す。実の親子と同様の関係を持つ意志があれば成立する。普通養子縁組では実親との親子関係も残る。養親の面倒も見るという養子が多いのだろうが、財産だけを目当てにし、トラブルになるケースもある」
-高齢夫婦と赤の他人が仲介で養子縁組する今回の事例についてどう考えるか。
「養親側には家名・氏を受け継いでもらいたいという思いが強く、養子側との認識の差がトラブルの原因になっている。双方の意図や、縁組でどんな法的効果が生じるかを押さえておくべきだ。人の気持ちは移ろいやすく、この子はやっぱり嫌だ、となるリスクは十分あり得る。関係の解消は簡単ではなく、双方が合意しなければできない」
-思い通りに財産を残す方法はあるか。
「生前に意思表示をしておく遺言制度がある。身上監護や財産管理をしてもらうなら後見制度もある」
「家族信託と呼ばれる民事信託は、信頼できる人を受託者にし、財産をその人名義に変えるが、高齢者のためにお金を使う。死後、財産の帰属権利者の指定や遺言によって残った財産を受託者のものとする方法もある。家名を継承したいなら、時間をかけてお付き合いし、養子として信頼できれば縁組すればいい。困った時に面倒を見てくれるかは、その時にならないと分からない」
-高齢者の遺言や養子縁組の問題点は。
「裁判例として散見されるようになった。担当した案件では、認知能力に問題がある80代医師が公証人の所で、理解のないまま遺言を書かされていた。認知症になっても、元気で症状がまだらな時期がある。直近まで診療をされており、公証人も信じてしまった」
「養子縁組は簡単だが、誰のチェックもなく、届け出用紙に養親となる高齢者と証人2人の署名・押印があれば、養子側で作成できる。裁判所が養子縁組は割と低い理解力でいいと考えているところが問題。不動産や有価証券の売買のように高度な理解力は必要ないとみている」
-意志能力を巡る紛争を避けるには。
「手続きの際、法的に求められていなくても医師の診断書をもらっておくほうがいい。補充的に動画撮影も活用すべき。成年の養子縁組にも未成年の場合と同様、裁判所の許可を必要にすべきではないかと思う」
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