聴覚障害があり、1945(昭和20)年の神戸空襲で父を亡くした山村賢二さん(91)=神戸市灘区=が主人公の絵本「手をはなしたらあかん」が完成した。爆撃の音に気付かない怖さ、父と手をつないだ記憶、変わり果てた父と対面した時の悲しみ…。山村さんの戦争体験や平和への願いが詰まった絵本は17日午後1時半から、同市兵庫区今出在家町4の薬仙寺で開かれる「神戸空襲犠牲者合同慰霊祭」で披露される。
2017年から同市内の小中学校で語り部活動に取り組んでいる山村さん。一緒に学校を訪れている元小学校教諭で、「神戸平和マップをつくる会」事務局長の小城智子さん(71)が、絵本の文章を担当した。
山村さんは5歳の時、はしかで高熱を出し、耳が聞こえなくなった。空襲時は、同市垂水区にあった兵庫県立聾唖学校(現・県立神戸聴覚特別支援学校)の生徒。同市中央区の自宅からの通学途中に空襲警報が出ると、駅で他の人の様子を見て後をついていった。
米軍のB29爆撃機が多数襲来した78年前の3月17日の空襲では、「背中の赤ちゃんが燃えているのに、気付かずに必死で逃げているお母さんがいた」。その後、会社の様子を見に行く父と同市兵庫区の大輪田橋付近に行き、たくさんの遺体が積み上げられているのを目にした。父は「手をはなしたらあかん」と何度も言った。
4月からは聾唖学校の寄宿舎で過ごすようになったが、夜中の空襲警報では先生が足で床をドンドンと踏み鳴らして起こし、6月5日の大規模空襲では、下級生の手を引いて畑に逃げた。校舎は焼失してしまったという。
その翌日、自宅があった場所で母と会い、「お父さんがやられた」と聞いた。焼夷弾が頭部に当たり、深い傷を負った父の遺体を、近くの小学校で焼いた。終戦の8月15日には「もう少し早く終わったら、お父さんは死ななかった」と泣いた。
戦後は紳士服の仕立職人として長く働いた山村さん。近年、語り部活動に尽力してきたが、体調を崩すこともある。絵本の後書きには「爆弾の音も、腹にズンとくる衝撃がくるほどの近さになって、やっと爆弾が落ちたということが分かるのです。その時にはもう逃げられないのです」とし、子どもたちに向けて「人の命、平和であることがいかに大切なことか伝えていってほしい」とつづる。
絵本は神戸平和マップをつくる会が700冊を自費出版し、1冊1200円。絵はイラストレーターの杉本安希さん(47)=神戸市灘区=が担当した。同会(神戸学生青年センター内)TEL078・891・3018
【神戸空襲】1945年、米軍による本土への空襲が本格化。神戸にも3月17日や5月11日、6月5日など繰り返し焼夷(しょうい)弾が落とされ、市街地は焦土と化した。死者は8千人以上とされるが、正確な人数は分かっていない。
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